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ナムジャイブログ

2016年06月28日

【新刊プレゼント】ディープすぎる ユーラシア縦断鉄道旅行

下川裕治の新刊発売に伴う、プレゼントのお知らせです。今回は、ユーラシア大陸鉄道が舞台です。

●7月22日(金)、7月29日(金)には新刊発売記念のスライド&トークショーを行います。詳細は以下をご覧ください。
http://odyssey.namjai.cc/e186428.html


【新刊】



下川裕治(著) /中田 浩資(写真)


ディープすぎる ユーラシア縦断鉄道旅行(KADOKAWA/中経の文)


◎ 本書の内容

ユーラシア大陸の最南端駅、シンガポールから最北端駅、ロシアのムルマンスクまで1万8755キロの列車旅。老朽化したミャンマー列車の揺れとダニに耐え、極寒のモンゴル、シベリアへ。自由旅行が可能になったロシアの列車に揺られ抜く。中国からの道筋は、かつて茶葉が運ばれた「最後のシルクロード」。交易の道が浮きあがってくる。


【プレゼント】


新刊本『ディープすぎる ユーラシア縦断鉄道旅行』を、

抽選で"3名さま"にプレゼントします!

応募の条件は以下です。

1.本を読んだ後に、レビューを書いてブログに載せてくれること。
(タイ在住+日本在住の方も対象です。)

応募は以下の内容をご記入の上、下記のお問合せフォームよりご連絡ください。応募受付期間は2016年7月31日まで。当選発表は発送をもってかえさせていただきます。

えんぴつお問合せフォーム
http://www.namjai.cc/inquiry.php


1.お問合せ用件「その他」を選んでください。

2.「お問い合わせ内容」の部分に以下をご記載ください。

 ・お名前
 ・Eメールアドレス
 ・ブログURL(記事を掲載するブログ)
 ・郵送先住所
 ・お電話番号
 ・ご希望の書名(念のため記載ください)


今すぐほしい!という方は、下記アマゾンから購入可能です。

えんぴつアマゾン:
ディープすぎる ユーラシア縦断鉄道旅行(KADOKAWA/中経の文)


  

Posted by 下川裕治 at 12:18Comments(0)

2016年06月28日

【イベント告知】新刊「ディープすぎるユーラシア縦断鉄道旅行」発売記念

下川裕治の新刊「ディープすぎるユーラシア縦断鉄道旅行」発売を記念して、スライド&トークショーを開催いたします。

詳細は以下です。


今回は、東京での下川裕治スライド&トークショーのお知らせです。


 新刊『「ディープすぎるユーラシア縦断鉄道旅行」』(中経の文庫)の発売を記念して、旅行作家の下川裕治さんをお招きして、ユーラシア大陸縦断の鉄道旅の魅力について前編、 後編の2週に渡ってスライドを眺めながらたっぷりと語っていただきます。東南アジアの「マイナー国境」をひたすら越える旅や超過酷なユーラシア大陸を横断する鉄道旅、格安エアラインで世界一周するなど、60歳を超えてなお、いまだにハードなバックパック旅行を続ける下川さんが今回挑戦したのは、シンガポールからロシア領ムルマンスクまで、 ユーラシア大陸を縦断する鉄道旅。ミャンマーでは乱気流に呑まれた飛行機のように激しく揺れる列車に悩まされ、極寒のモンゴル草原では寒風吹きすさぶローカル駅に佇む物売りおばさんの売りあげに思いを馳せるなど、中国からロシアへ茶葉を運んだ交易路「最後のシルクロード」を辿りつつ、ユーラシアの果てを繋いだ過酷な鉄道旅に なっています。7/22(金)の前編ではシンガポールからマレーシア、タイ、ミャンマー編を、7/29(金)の後編では中国、モンゴル、ロシア編のお話をしていただく予定です。下川 ファンの方はもちろん、海外の鉄道旅が好きな方や国境フェチの方、バックパック旅行に興味のある方はぜひご参加ください!


※トーク終了後、ご希望の方には著作へのサインも行います。

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●下川裕治(しもかわゆうじ)

1954年長野県松本市生まれ。旅行作家。『12万円で世界を歩く』でデビュー。以後、主にアジア、沖縄をフィールドにバックパッカースタイルでの旅を書き続けている。著書に、 『鈍行列車のアジア旅』『「生き場」を探す日本人』『世界最悪の鉄道旅行ユーラシア横断2万キロ』『週末アジアでちょっと幸せ』『「行きづらい日本人」を捨てる』 等。

◆下川裕治さんブログ
「たそがれ色のオデッセイ」
http://odyssey.namjai.cc/

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【開催日時】 
・7月22日(金) 
前編  19:30 ~ (開場19:00)

・7月29日(金) 
後編  19:30 ~ (開場19:00)

【参加費】  
各900円   
※当日、会場入口にてお支払い下さい

【会場】 
旅の本屋のまど店内

【申込み方法】 
お電話、ファックス、e-mail、または直接ご来店のうえ、お申し込みください。
TEL&FAX:03-5310-2627
e-mail :info@nomad-books.co.jp
(お名前、ご連絡先電話番号、参加人数を明記してください)

※定員になり次第締め切らせていただきます。

【お問い合わせ先】
旅の本屋のまど TEL:03-5310-2627 
(定休日:水曜日)
東京都杉並区西荻北3-12-10 司ビル1F
http://www.nomad-books.co.jp

主催:旅の本屋のまど
協力:KADOKAWA
  

Posted by 下川裕治 at 12:14Comments(0)

2016年06月27日

戦争の賞味期限

 久しぶりに飲み会があった。小さな居酒屋だった。テレビからはイギリスのEU離脱と参議院の話題が流れてくる。
「つまりは戦争の記憶が薄れてきたっていうことなんだろうな」
 ひとりがそういった。彼は沖縄から帰ってきたばかりだった。慰霊の日の取材だった。
 それはイギリスに限らず、欧米諸国の動きからも伝わってくる。右寄りの政党がどこも勢力を伸ばしている。
 EUの理念のひとつは、戦争を回避することである。ヨーロッパは2回の世界大戦を経験した。ひとつの国が戦争に走る要因は経済状況である。不景気、そして失業といった状況を打開するための戦争を市民は支持した。それは日本も同様だ。
 その反省のなかからEUは生まれた。しかしそれは、理念だった。その理念を維持するために、EU各国は犠牲を払わなくてはいけない。そのひとつが、イギリスで争点になった東欧諸国からの移民の受け入れだった。
 貧しい国の人々が豊かな国で働く機会をつくっていくことで、EU域内の富の平準化が進む。各国の経済格差が少なくなっていけば戦争は起きない……。しかしそれは理念だった。イギリスの人々が、自己犠牲を払ってEU内各国の平準化を受け入れるためには、「戦争は嫌だ」という意思が必要になる。その賞味期限がそろそろ切れてきているということなのだろうか。
 それはヨーロッパの多くの国で見られることだ。イギリスの場合は、そこに彼らの誇りが加わって「離脱」に傾いていった。
 人は理念だけでは生きられない。大戦が終わってから70年という年月を経て、人々はそう口にするようになってきた。
 沖縄の慰霊の日、テレビや新聞に登場する人々の多くは80歳を超えている。彼らの言葉は重いが、それが日本のなかでどれほど伝承されていくかと思うと心もとない。
「国民投票ってどうなんだろうね。ヨーロッパはこれから国民投票の動きが加速するでしょ」
「国民投票って、危険な手法だっていう話を読んだことがある」
「空気に流されすぎるから?」
「人じゃなくて、理念の選択だからね」
 海外に出向くことが多い知人は、「円高で海外旅行客が増える」という。しかし出版社に勤める知人は、「これで広告が減る」と顔をしかめる。
 一軒の小さな居酒屋の飲み会は、グローバルなのか、自己中心的なのかわからない話の展開になってお開きになった。
 イギリスの選択は、予想以上の波紋を世界に投げかけている。

■このブログ以外の連載を紹介します。
○クリックディープ旅=ユーラシア大陸最南端から北極圏の最北端駅への列車旅。そろそろ最終回です。
○どこへと訊かれて=人々が通りすぎる世界の空港や駅物。
○東南アジア全鉄道走破の旅=苦戦を強いられている東南アジア「完乗」の旅。いまだにタイ南部をうろうろしてます。
○タビノート=LCCを軸にした世界の飛行機  

Posted by 下川裕治 at 12:43Comments(1)

2016年06月20日

極楽とんぼのツケ?

 62歳になった。嬉しくもないが、悲しくもない。毎年、誕生日はバンコクにいる。タイで製作している『歩くバンコク』というガイドの内容をチェックする仕事が、ちょうど誕生日にあたってしまうからだ。
 しかし今年は、誕生日から1週間後、1冊の本が発行された。『ユーラシア縦断鉄道旅行』という本である。ユーラシア大陸の最南端であるシンガポールから、最北端の鉄道駅になるムルマンスクまでの紀行である。長い取材を重ねた本だ。このブログにも、何回か登場している。これが誕生日のお祝い?
 しかし、その本の帯に、こう書かれている。
「62歳のバックパッカー、1万8755キロを行く」
 できあがった本の表紙を眺めながら、やはり呟いてしまう。
「もう62歳か……」
 読者の方々は「62歳のバックパッカー」という表現にどう反応するのだろうか。
 体は年相応にトラブルを抱えている。不整脈を患っている。自覚症状はないが、毎日、何種類かの薬を飲んでいる。2ヵ月に1度、検診を受けている。さまざまな器官も62年働いてきたわけで、疲労はしっかりと蓄積されているのだろう。血管の劣化ははじまっているし、体の奥底ではガン細胞がうごめいているのかもしれない。
 しかし人々は僕の本を読んでくれる。ありがたいことだ。その期待を胸に、旅に出る。年をとるにつれ、その旅の距離は長くなってきているように思う。読者はありがたいが、ときに冷酷にも映ってしまう。旅の距離が長いほど、面白いと反応してくれる。調子に乗って、体のことなどなにも考えずに、また酔狂な旅に出てしまう。
 いや、僕には自信がないのだ。短い旅をまとめた本では、読者は納得してくれないという思いのなかにいる。
 かくして、本を発行するまでの効率はどんどん悪くなっていく。
「下川さん、それは普通の人の逆をいっているようなもんじゃないですか。60歳を過ぎればそれなりの経験があるわけですし、体力も落ちてくる。楽をする人生っていうのが一般的な……」
 僕もそう思う。高校や大学で同期だった知人たちは、もう少し余裕があるように映る。それなりに大変らしいが、地位もあるから、徹夜に近い仕事などしない。引退した知人たちは、暇だと愚痴を繰り返すが、好きなことに没頭している人も多く、1万8755キロも列車に乗りはしない。
 年を重ねるごとに、仕事が過酷になっていく。それが、若い頃、極楽とんぼのように海外を歩いていたツケ?
 そうなのかもしれない。

■このブログ以外の連載を紹介します。
○クリックディープ旅=ユーラシア大陸最南端から北極圏の最北端駅への列車旅。そろそろ最終回です。
○どこへと訊かれて=人々が通りすぎる世界の空港や駅物。
○東南アジア全鉄道走破の旅=苦戦を強いられている東南アジア「完乗」の旅。いまはタイ南部をうろうろしてます。
○タビノート=LCCを軸にした世界の飛行機搭乗記
  

Posted by 下川裕治 at 12:26Comments(3)

2016年06月13日

一応全線に乗ったのだが……

 いま、タイのスパンブリーにいる。タイの鉄道にすべて乗るという取材を続けている。今日は朝6時に起き、ナムトックまで列車に乗り、折り返しの列車でノンブラドック。そこからスパンブリーが終点の支線に揺られてきた。
 この取材は東南アジアが対象なのだが、まずはタイの列車に全部乗ろうとした。主だった路線は以前に乗っていた。残っていたのは支線だけだったが、これが予想以上に大変だった。支線に乗るために、これまで乗った幹線に再び乗ったり、LCCを利用した。仕事のついでにバンコクを訪ねた折に、こつこつと乗りつぶしてきた。5ヵ月かかって、一応、全線に乗った。
 一応というのは、記憶が曖昧な路線がひとつだけあるのだ。ウドンターニーからノンカーイの間である。ノンカーイは若い頃から何回か訪ねていた。多くが夜行バスを利用したが、1回、列車を利用したことがあるような気がするのだ。
 数年前、列車でノンカーイに向かったことがあった。各駅停車に乗っていったのだが、その列車が遅れ、ウドンターニーで引き返してしまった。つまりウドンターニーから先は列車に乗っていない。その顛末は長くなる。「東南アジア全鉄道走破の旅」を検索し、この取材の連載をしているサイトで読んでほしいのだが、問題は、ウドンターニーからノンカーイ間に昔、乗ったかどうかだった。はっきりとした記憶が蘇ってこない。ということは、やはり乗っていないのだろうか。とすると、タイの国鉄の全線にはまだ乗っていないことになる。
 悩ましい話だった。この区間だけ、乗るために、またイサンに行かなくてはならないのだろうか。
 先週バンコクで講演があった。バンコクでロングステイをしている人たちのグループに呼ばれた。どんな話がいいのだろう、という相談で、この列車旅を伝えると、「おもしろいのでその話にしてください」ということになった。
 講演は無事に終わったが、そのなかで、こう話した。
「日曜日にナムトックとスパンブリーに行きます。もし都合がつけば、一緒にどうでしょうか。講演が終わった後で、声をかけてください」
 しかし講演の後、僕に声をかけてくる人は誰もいなかった。ロングステイの会のメンバーは70歳代の人も多い。自分には大変だと思ったのだろうか。帰りながら自問する。
「話は聞きたいが、そんなばかばかしい旅を誰がしますか」
 そう思っているようにも思えた。
 冷静になって考えてみれば、タイの鉄道に全部乗ってなんだというのだろう。
 しばし落ち込む夜だった。

■このブログ以外の連載を紹介します。
○クリックディープ旅=ユーラシア大陸最南端から北極圏の最北端駅への列車旅。ロシアに入国。
○どこへと訊かれて=人々が通りすぎる世界の空港や駅物。
○東南アジア全鉄道走破の旅=苦戦を強いられている東南アジア「完乗」の旅。いまはタイ南部をうろうろしてます。
○タビノート=LCCを軸にした世界の飛行機搭乗記
  

Posted by 下川裕治 at 13:41Comments(2)