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ナムジャイブログ

2020年02月28日

【新刊プレゼント】『12万円で世界を歩くリターンズ「タイ・北極圏・長江・サハリン編」』

下川裕治の新刊発売に伴う、プレゼントのお知らせ記事の投稿です。

【新刊】



下川裕治 (著)


『12万円で世界を歩くリターンズ「タイ・北極圏・長江・サハリン編」』

朝日新聞出版刊
770円(税別)


◎ 本書の内容

実質デビュー作の『12万円で世界を歩く』から30年。
あの過酷な旅、再び。第2弾。

今回はタイと他国の国境をめぐり、北極圏を北上し、長江を遡る旅へ、予算12万円で過去に旅したルートをたどる。さらに「12万円でサハリンに暮らす」ことにも挑戦。

自由度を増したタイ国境の急かされる旅、ビッグバン中国で空振り船旅、変わらぬ北極海への泥道ハイウェー。突き付けられた、30年という時間の重み。

旅は、世界はどう変わったか。



【プレゼント】

新刊本『12万円で世界を歩くリターンズ「タイ・北極圏・長江・サハリン編」(朝日文庫)』 を、

抽選で"3名さま"にプレゼントします!

応募の条件は以下です。

1.本を読んだ後に、レビューを書いてブログに載せてくれること。
(タイ在住+日本在住の方も対象です。)

応募は以下の内容をご記入の上、下記のお問合せフォームよりご連絡ください。応募受付期間は2020年3月13日まで。当選発表は発送をもってかえさせていただきます。

えんぴつお問合せフォーム
http://www.namjai.cc/inquiry.php


1.お問合せ用件「その他」を選んでください。

2.「お問い合わせ内容」の部分に以下をご記載ください。

 ・お名前
 ・Eメールアドレス
 ・ブログURL
  (記事を掲載するブログ)
 ・郵送先住所
 ・お電話番号
 ・ご希望の書名
  (念のため記載ください)


今すぐほしい!という方は、下記アマゾンから購入可能です。

えんぴつアマゾン:
『12万円で世界を歩くリターンズ「タイ・北極圏・長江・サハリン編」』  (朝日文庫)
  

Posted by 下川裕治 at 15:42Comments(0)

2020年02月28日

【イベント告知】新刊「12万円で世界を歩くリターンズ「タイ・北極圏・長江・サハリン編」」発売記念

下川裕治の新刊「12万円で世界を歩くリターンズ「タイ・北極圏・長江・サハリン編」」発売を記念して、トークイベントを開催いたします。

詳細は以下です。


今回は、東京での◆下川裕治さんトークイベント◆新刊「12万円で世界を歩くリターンズ「タイ・北極圏・長江・サハリン編」」発売記念のお知らせです。

◆下川裕治さんトークイベント◆

「30年振りに12万円で世界を歩いてみた~ タイ・北極圏、長江、サハリン編」

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新刊『12万円で世界を歩くリターンズ タイ・北極圏・長江・サハリン編』(朝日文庫)の発売を記念して、旅行作家の下川裕治さんをお招きして、30年振りに挑戦した12万円の旅の続編についてスライドを眺めながらたっぷりと語っていただきます。80年代に雑誌「週刊朝日」の連載で1回12万円の予算で、赤道直下、ヒマラヤ、カリブ海といった12のルートにビンボー旅行に出かけ、1990年に『12万円で世界を歩く』で旅作家として鮮烈デビューした下川さん。あれから30年。昨年出版された『12万円で世界を歩く リターンズ 赤道・ヒマラヤ・アメリカ・バングラデシュ編』では、赤道越え、ヒマラヤトレッキング、バスでアメリカ一周など、30年前に旅した同じルートの内、4つのルートを再び挑戦した下川さん。新刊では、自由度を増したタイ国境をめぐり、北極圏を目指して泥道ハイウェーを北上し、空振りばかりの長江を遡る旅を敢行。さらには「12万円でサハリンに暮らす」ことにも挑戦しています。LCCは全盛期を迎え、世界の物価は大幅に上昇したこの30年間で旅はどう変わったのかを下川さん自身の30年間の旅人生を振り返りつつ、貴重なエピソードを交えながらお話していただきます。下川ファンの方はもちろん、バックパッカーの旅が大好きな方や個人旅行に興味のある方はぜひご参加ください!

※トーク終了後、ご希望の方には著作へのサインも行います。

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●下川裕治(しもかわゆうじ)

1954年長野県松本市生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。新聞社勤務を経てフリーに。アジアを中心に海外を歩き、『12万円で世界を歩く』(朝日新聞社)でデビュー。以降、おもにアジア、沖縄をフィールドに、バックパッカースタイルでの旅を書き続けている。『日本を降りる若者たち』(講談社現代新書)、『「生き場」を探す日本人』『シニアひとり旅バックパッカーのすすめ アジア編』(ともに平凡社新書)、『ディープすぎるシルクロード中央アジアの旅』(中経の文庫)など著書多数。   

◆下川裕治さんブログ「たそがれ色のオデッセイ」
http://odyssey.namjai.cc/

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【開催日時】 
・3月12日(木) 19:30 ~ 
(開場19:00)

【参加費】  
各1000円※当日、会場入口にてお支払い下さい

【会場】 
旅の本屋のまど店内

【申込み方法】 
お電話、ファックス、e-mail、または直接ご来店のうえ、お申し込みください。
TEL&FAX:03-5310-2627
e-mail :info@nomad-books.co.jp
(お名前、ご連絡先電話番号、参加人数を明記してください)
 
※定員になり次第締め切らせていただきます。

【お問い合わせ先】
旅の本屋のまど TEL:03-5310-2627 (定休日:水曜日)
東京都杉並区西荻北3-12-10 司ビル1F

http://www.nomad-books.co.jp

主催:旅の本屋のまど 
協力:朝日新聞出版
  

Posted by 下川裕治 at 15:29Comments(0)

2020年02月24日

中国人がいない空港

 空港から熱が消えた。
 この2週間の間に7空港を利用した。順に追っていくと、羽田空港、那覇空港、宮古空港、成田空港、スワンナプーム空港、プノンペン国際空港、ドーンムアン空港。いちばん閑散としていたのはスワンナプーム空港とドーンムアン空港だった。空港の混み具合は、時間帯によっても違う。一般論にもっていくのは強引という気がするが、これまでの経験では、イミグレーション周辺だけではなく、その外側のバスやタクシー乗り場などもいつも喧騒が渦巻いていた。いまはそれもない。
 今回、2回、タイのイミグレーションを通ったのだが、2.3人の列があるだけだった。いつもは長い列に、「30分はかかるな」などと覚悟を決めるのだが、拍子抜けしてしまうほどだった。
 理由は中国人。とくに中国人の団体客がいないからだ。団体客という存在は、中国人ではなくても騒々しいものだ。それぞれが知り合いになっているのだから会話も弾む。しかし中国人は、体から発散するエネルギーが違う。経済成長に支えられた豊かさへの自信のようなものが熱源である。
 中国人団体客に混じってしまうと、個人客は気圧され、文句のひとつもいいたくなるのだが、いざ、彼らがいなくなると、また寂しさを感じてしまうから不思議なものだ。
 沖縄、東京、バンコク……。どこも激減した中国人に悩んでいる。彼らの見境のない購買力に支えられてきた業種も多い。
 那覇の国際通りは、ドラッグストアー銀座と呼ばれるほどだった。どこも中国人観光客を狙っていた。ぱたっと姿を消した中国人を前に、撤退しようとしている店舗もあるという。
「どこも本土から出店したチェーンですよ。儲からないとわかると、すぐに店をたたむ。そんなことをされたら、街が空洞化していってしまうさー」
 那覇に住む知人は唇を噛む。新型コロナウイルスの感染力は、日本の街を変えてしまうほどの影響力を発揮してしまった。
「感染が沈静化しても、元に戻るまでには2年はかかる」
 そう読んでいる日本人は多い。ところが香港に住む日本人はこんなことをいう。
「SARSが終わり、香港に観光客が戻ってきました。最初にやってきたのが欧米人。安くてお得感があるからって。日本人は最後。なんとなく怖いから香港を避けてしまう。この意識の違いってなんでしょうね」
 地球はこれからも、さまざまなウイルスの感染に見舞われていくだろう。そのたびに大混乱が起き、経済が停滞していく。終息したら必要なことは早い回復だろう。そこで問われるある種の鈍感さ。それが人々の生活を救うということなのだろうか。

■“旅情報ノート”クラブの内容は、以下のサイトで http://www.arukubkk.com/
■このブログ以外の連載を紹介します。
○クリックディープ旅=サハリンに暮らす旅を連載中。
○旅をせんとやうまれけむ=つい立ち止まってしまうアジアのいまを。
○アジアは今日も薄曇り=台湾の秘湯シリーズがはじまりました。
○タビノート=LCCを軸にした世界の飛行機搭乗記
■ツイッターは@Shimokawa_Yuji

  

Posted by 下川裕治 at 12:42Comments(2)

2020年02月17日

沖縄の離島への旅をはじめる

「那覇がつまらなくなったと思わない?」
 昨夜、那覇の栄町にいた。知り合いの店である。那覇に移住して10年を超える店主がぽつりといった。
 それは沖縄、とくに那覇に移り住んだ人たちがよく口にする言葉だった。
 ここ10年で那覇は変わった。ビルが林立する都市に変貌したが、そんな風景の話ではないことはわかっている。
 まず、那覇の人たちの言葉が変わった。かつてはウチナーヤマトグチといわれる言葉が耳に届いていた。いってみれば沖縄方言なのだが、独特の世界があった。
 たとえば、「そろそろ帰りますね」という意味で、「そろそろかえりましょうね」という。「そうだよね」は「だからよー」に。この「だからよー」は、それ以外にも意味があり、難しいウチナーヤマトグチだったが。
 しかし最近の那覇の人たちは、その言葉を口にしない。標準語なのだ。
 那覇の人たちの顔も変わったという。色が白くなり、すっきりした顔立ちの人たちが増えたと……。
 つまりものすごい勢いで、那覇の日本化が進んだ10年ということになる。
 本土の都会に住む人たちは、地方の街にある種の憧れを抱く。こんな静かな街に暮らすことができたらいいね……と。しかし沖縄への思いは、それとは違っていた。沖縄の人たちの生き方に惹かれるところがあった。ウチナーヤマトグチはその入り口でもあった。
 その言葉が消えていく。そんな那覇を眺めながら、「つまらくなった」と溜め息をついてしまう。那覇が全国にある県庁所在地と同じ街になってしまったのだ。
 観光客や移住組は実に勝手だ。自分が抱く沖縄がある。それは本土の暮らしとは対極にあるものという発想がある。それが日本にすり寄ってきてしまうと、寂しいという。
 しかし那覇に暮らす沖縄の人にしたら、大きなお世話なのだ。沖縄の人たちは、この街で生きていかなくてはならない。本土からやってきた人が面白がることが不愉快に思う人がいる。
 僕も内心、那覇がつまらなくなったとは思っている。しかしそれは口にしない。僕の沖縄への思いは僕自身の勝手だからだ。それを沖縄の人たちに強要するのは失礼なことだと思っている。それが移住組を含めた旅人の節操ではないかと……。
 沖縄の離島への旅をはじめている。離島には僕が好きだった沖縄が残っているような淡い期待がある。しかしその旅は、那覇から追い出されてしまったことを意味している。
 それを素直に受け止めなくてはいけない気がしている。旅とは常に、そんな構造のなかに置かれているものだと。

■“旅情報ノート”クラブの内容は、以下のサイトで http://www.arukubkk.com/
■このブログ以外の連載を紹介します。
○クリックディープ旅=中国の長江の旅の連載がはじまる。
○旅をせんとやうまれけむ=つい立ち止まってしまうアジアのいまを。
○アジアは今日も薄曇り=台湾の秘湯シリーズがはじまりました。
○タビノート=LCCを軸にした世界の飛行機搭乗記
■ツイッターは@Shimokawa_Yuji

  

Posted by 下川裕治 at 17:38Comments(3)

2020年02月10日

重苦しいマスク話

 マスクをめぐる話がにぎやかだ。いまは新型コロナウイルスにからんだマスク話が席巻している。武漢に住む外国人を運ぶチャーター機でマスクを届ける話。品薄に乗じて高値で販売する業者が問題にもなった。
 感染者が出ている国ではどこも品薄のようで、「日本も品薄でしょうが、手に入ったら次回に来るときに買ってきてくれないでしょうか」などというメールがタイから届いたりする。単なるマスクではなく、口や鼻のまわりをぴたっととめるタイプなどをネットで探しているようだった。
 日本はこれから花粉症のシーズンを迎えるから、それ用のマスクを用意していたのだろうか。ほかの国に比べると、在庫が多いという人もいる。
 そうこうしているうちに、また別のタイ人から、マスクの依頼がきた。次回のタイ行きは、マスクの運び屋と化しそうだ。
 マスクをつける人の急増は、ここ30年の世界の大きな変化でもある。記憶がある。30年前、僕は東京でフリーランスのライターをしていた。週刊誌の企画で、少しずつ増えはじめたアジアからの観光客から、日本の印象を聞いてまわるというものがあった。
 彼らに、日本でいちばん驚いたことは?と訊くと、マスクという答えが返ってきた。病院でしか見たことがないという人が多かった。
「日本人はどうして街を歩くとき、マスクをつけるんですか」
 おそらくインフルエンザが流行っていたのではないかと思う。もうひとつ、彼らが目を丸くしたのは立ち食いそばだった。タイ人のひとりはこういった。
「立って食べるなんて、私にはできません」
 その後、マスクの需要を高める状況に次々に陥っていく。アジアではSARSの感染が広がり、大気汚染が深刻になっていく。PM2.5の増加に各国が悩むことになる。そして今回の新型コロナウイルス……。
 どれもひとりの力では防ぎようがない。マスクが完全に防いでくれるわけではない。しかしマスクをつけないよりは……。いまやアジアはどこでも、マスクが街の風景に溶け込むようになってしまった。
 日本では別の文脈でマスクの効果が語られたこともある。マスクをつけると精神的に楽なのだ。上司に呼ばれて注意を受けるときにはマスクをつける。赤んべーと舌を出してもみつからない……と。ちょっと病んだ日本人たちの話は、このブログでも書いた記憶がある。
 1月の末、バンコクのスワンナプーム空港で、中国からやってきた観光客を見た。全員が防毒マスクかと思うような本格マスクをつけていた。その姿は痛々しかった。マスクへの思いはこの30年で、ずいぶん重苦しいものになってしまった。

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○旅をせんとやうまれけむ=つい立ち止まってしまうアジアのいまを。
○アジアは今日も薄曇り=台湾の秘湯シリーズがはじまりました。
○タビノート=LCCを軸にした世界の飛行機搭乗記
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Posted by 下川裕治 at 15:19Comments(0)