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ナムジャイブログ

2009年07月22日

旅とは大いなる時間の空白か

 台北の空港にいる。先週、バンコクから各駅停車の列車でチェンマイに向かい、そこから飛行機で台北。これからバンコクに戻るところだ。こういう旅をアジア周遊というのかどうかは知らないが。
 純粋な旅ではない。それぞれに用事がある。台北などは、僕がかかわっているガイドの原稿チェックがあり、終日、ゲラを読んでいた。
 こういう旅を世間では出張というらしい。しかし僕の出張は、世間の人のそれとはかなり違う。だいたい、出張で、バンコクから2日もかけて、各駅停車でチェンマイに向かうだろうか。途中、ナコンサワンに1泊したが、そこからチェンマイまで11時間も列車に揺られた。それも運賃無料の列車だった。
 そういう旅の途中で、よく台北の空港を使う。アジアから沖縄に行くときは、いつも台北の空港で乗り換える。
 きらびやかなところが、どこを探してもない地味な空港である。別に空港になにかを期待しているわけではない。しかし、香港やシンガポールの空港には、「なにか買い物でもしちゃおうかな」と思わせる装置がある。
 しかし台北の空港にはそれがない。パイナップルケーキや烏龍茶を買ってもなぁ……。免税品店の店員も暇そうだ。
 この空港での乗り継ぎはあまりよくないから、この地味な空港で数時間を過ごすことがよくある。
 なにをしていたのだろうか。これまで100回以上は、この空港を使っていると思うが、なにひとつ思い出せない。
 先週は沖縄にいた。東京に戻って1泊し、バンコクに向かった。飛行機は東京から沖縄や台湾近くを通ってバンコクに向かう。そうしていま、また台湾にいる。日本とタイを結ぶ上空を、うろうろしているばかりだ。それなりの航空券代を払い、飛行機のなかで何時間もすごしたわけだ。
 旅とは大いなる時間の空白に思えてくる。


Posted by 下川裕治 at 20:39│Comments(0)
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