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ナムジャイブログ

2014年02月17日

ラオス国境に向かう難民バス?

【通常のブログはしばらく休載。『裏国境を越えて東南アジア大周遊編』を連載します】
【前号まで】
 裏国境を越えてアジアを大周遊。スタートはバンコク。タイのスリンからカンボジアに入国し、シュムリアップ、プノンペンを経てホーチミンシティ。バンメトートからバスを乗り継いでハノイ。そこからラオスに向かうことにした。
     ※       ※
 ハノイからはラオカイから中国に出るルートとディエンビエンフーからラオスに抜ける国境が開いていた。後者は道が整備され、外国人でも通過できるようになってから、そう年月がたっていなかった。
 ディエンビエンフーからラオスに抜けるルートを選んだ。
 ディエンビエンフーまでは、ハノイから夜行バスで12時間ほどだ。夕方から夜にかけて何台ものバスがあった。夕方5時30分発のバスを選んだ。
 バスは発車時にほぼ満席になった。僕のベッドは上段。快適さからいうと下段の方なのだが、車掌は、「上がいい」といって譲らなかった。その意味をその夜、しっかりと知らされることになる。
 バスは順調に進んでいたが、満席だというのに、次々に客を乗せていった。乗り込んできた客は、後部や運転手の後ろの雑魚寝スペースに座っていく。夕食の時間をすぎ、さらに乗客は増えていく。
 午前1時。トイレ休憩で起こされた。うっすらと目を開いて愕然とした。通路もぎっしりと人で埋まっていたのだった。
「まるで難民バスのようだ」
 そう呟くしかなかった。通路に人が寝ているわけだから、トイレに行こうと思っても、その人たちが動いてくれないと上段のベッドから降りることもできない。男の子はオシッコが我慢できないようで、母親が手にしたペットボトルのなかにオシッコをしている。
 通路の乗客がのろのろと起きはじめ、ようやくトイレに行くことができた。しかし運転手裏の雑魚寝スペースを目にして、再び愕然とした。本来なら3人ぐらいしか眠ることができない広さしかないのだが、そこに若い男女が折り重なるように寝ていたのだ。
「人間、どこでも眠ることができる」
 再び呟くしかなかった。同性ならわからないでもない。しかしスカートを穿いた若い何人もの女性と男たちが、重なるようにして眠り惚けているのだ。手はのばさなくても女性の体に触れてしまっている。ベトナムの女性は、こういうことをまったく気にしないらしい。男たちも衝動を抑えられる。立派な人たちである。
 ところがそこに、まだ乗客が乗り込んでくる。幅50センチほどの通路は、人が互い違いに寝る体勢になっていく。「上がいい」という車掌の言葉を、そのときになってやっと理解した。
 早朝の6時30分、ディエンビエンフーのバスターミナルに着いた。ターミナルといっても、バスが数台停まればいっぱいになるほどの規模だった。強い雨が降っていた。
 道路に出て眺めると、脇が飛行場になっていた。阿部稔哉カメラマンが、カメラをのぞきながら首を捻る。
「あそこに見えるのは戦車だと思うんですけど。でも、どうみても置物のような……」
 飛行場は戦前、日本軍がつくったものだった。そしてこの飛行場に、フランス軍のパラシュート部隊が降下したことから、ディエンビエンフーの戦いははじまった。それから1日、戦争博物館のような街を歩くことになるのだった。(以下次号)

(写真やルートはこちら)
この旅の写真やルート地図は、以下をクリック。
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「裏国境を越えて東南アジア大周遊」を。こちらは2週間に1度の更新です。



Posted by 下川裕治 at 15:57│Comments(0)
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