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ナムジャイブログ

2009年09月01日

カタツムリのような民族

 ロヒンギャ族がタイにも流入している。ビルマ(ミャンマー)内でなにかが起きているらしい。
 ロヒンギャというのは、ベンガル語でカタツムリの意味だと聞いたことがある。自分の家を背負って、ぞろぞろと移動していくというわけだ。
 はじめて見たのは、バングラデシュだった。難民キャンプができたといって出かけてみたが、そこにいたのはロヒンギャだった。
「彼らを難民っていっていいんだろうか」
 案内役のバングラデシュ青年が首を傾げた。もともとこの周辺をカタツムリのようにうろうろしていたわけで、いってみれば昔から流浪の民族だった。
 次に見たのは、バングラデシュとビルマの国境だった。テフナフ川が境界になっているのだが、その川原に無数のテント村ができていた。
「半年前からここにきたんだ。ビルまで選挙があるからっていう噂だけど」
 彼らはビルマ国籍はないと思うのだが、軍事政権は票を稼ぐために、ロヒンギャを使うのだという話だった。
 今回もバングラデシュ側にも、多数のロヒンギャが流入している。街中で小屋をつくり、男たちは自転車リキシャを漕いで糊口をしのいでいる。
 政治色はないが、ひたすら貧しいイスラム教徒である。
 タイのバンコクにも、かなりのロヒンギャが入り込んでいるらしい。月給1000バーツで建設現場や掃除の仕事にありつく。
 総人口は80万人ともいわれるが、ベースにするエリアも希薄で、実態はつかみにくい。その民族史も曖昧としている。
 追いかけてみようか……。
 それは雲をつかむような話なのだろうか。


Posted by 下川裕治 at 12:02│Comments(0)
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