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ナムジャイブログ

2009年09月14日

少数民族の二重構造

 チェンダオに行ってきた。チェンマイから北に70キロほどの静かな町だった。
 以前、この先のファンという町を何回か訪ねた。チェンライからファンまで舟に乗り、、そこからバスでチェンマイに出たこともあった。ミャンマー(ビルマ)に近い一帯で、さまざまな民族が暮らしていた。
 昔、タイ政府が少数民族のタイ化を進めた一帯だった。小学校を建て、タイの国旗を立てる。そしてタイ人の教師を送り込む。年月が流れると、村人たちはプミポン国王の写真を手に記念撮影をする。これでタイ化のプロセスが終わった。
 チェンダオ周辺には、そんな村が多い。しかし年月が流れ、少数民族と欧米人が近づいていく。タイ語が苦手な彼らは、英語のほうがうまくなっていくのだ。
 それが少数民族の宿命のように思う。
 チェンダオの町のなかにできたドイツ料理店で、フランス人と会う。奥さんはアカ族だった。少数民族の女性を奥さんにもつ欧米人がチェンダオには多いという。
 タイ人より、欧米人。少数民族の感覚が少しわかる。支配する民族を人々は嫌う。それは歴史が証明している。
 その二重構造をとり込み、標高2200メートルのチェンダオ山の麓の村は、観光地に変貌しつつある。
 タイはしたたかである。


Posted by 下川裕治 at 14:45│Comments(0)
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