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ナムジャイブログ

2015年03月02日

シンガポールで2度怒られる

 前号で東京からシンガポール経由でバンコクに着いた話をお伝えした。その逆ルートで東京に戻った。
 夕方のタイガーエアウエイズでバンコクのスワンナプーム空港を出発した。空港は混み合っていた。春節も終わりに近づき、タイに遊びにきていた中国人が、大挙して帰っていく。その時間帯にぶつかってしまった。
 この時期、世界のさまざまな空港が混み合っていたのかもしれない。いまや春節の混雑は中国だけのものではない。経済的に豊かになった彼らは、子連れで海外に出かける。観光地やホテル、土産物屋は、金離れのいい彼らで潤ったのだろうが、ほっと息をつく時期でもある。「声は大きくて、マナーはひどいが、これで資金繰りもひと息つく」と、嵐のように去っていく中国人を見送っているのだろう。
 シンガポール空港では、再び夜明かしが待っていた。朝7時に出発するユナイテッド航空に乗るためだった。今回は、運よくベンチがみつかり、目覚ましをセットして横になったのだが、3時には目が覚めてしまった。チェックインが始まっていたのだ。東京を経由してアメリカに向かう便の前に、香港を経由してアメリカに向かうユナイテッド航空便があり、そのチェックインだった。
 その光景をぼんやり眺めながら、ひとつの時代を感じとっていた。
 かつてユナイテッド航空の多くの便が、東京を経由してアジアに向かった。成田空港の第1ターミナルは、ユナイテッド航空のハブターミナルのようだった。しかしいまではその便は少ない。バンコク線もなくなってしまった。しかしアジアへの便が大幅に減っているわけではない。
 たとえば上海や北京の空港。搭乗を待っていると、ユナイテッド航空の飛行機が駐機している。どれもアメリカ行きである。つまりもう、日本に寄ることがなくなってしまったのだ。そこにはさまざまな理由があるのだろうが、日本より、中国や東南アジアにシフトさせつつあるのだ。やはり勢いというものだろう。中国人のマナーを人はいろいろいう。しかし、世界の航空会社は、いまや彼らが払う航空券代を頼りにしているのだ。
 そのあおりを食ったように、僕はシンガポール空港で夜を明かさなくてはならなくなってしまった。
 今回、シンガポールには2回入国した。イミグレーションでは2回怒られた。じつは僕のパスポートは、もうスタンプを捺すスペースがほとんど残っていないのだ。
「捺すところがないじゃないですか」
「すいません。帰国したら急いでつくりますから。そのバングラデシュのビザの脇が少し空いているんじゃ」
「ここじゃ足りない」
 困ったもんだ、といいたげにバンとスタンプを捺された。パスポートをつくらなくてはいけないと思うのだが、そのタイミングがなかなかない。最近、やけに忙しい。海外にばかり行っている。成田空港に着いた足で、パスポートセンターに向かった。受け取りは1週間後。その翌日にはソウルに行かなくてはならない。


Posted by 下川裕治 at 12:00│Comments(0)
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