インバウンドでタイ人を集客! 事例多数で万全の用意 [PR]
ナムジャイブログ

2017年05月29日

仮眠暮らしが続いている

 ミャンマーから、東京に戻った。それ以来、仮眠ばかりしている。さまざまな仕事が一気に迫ってきて、しっかりと眠る時間がとれないのだ。原稿を書いていると、すーッと睡魔が襲ってくる。ゲラを読んでいると、どこかへもっていかれそうな気分になる。
 本当はしっかり眠ればいいのだが、その時間がとれない。30分後に目覚ましをセットして、布団に潜り込む。目覚ましは冷酷に30分後に不快な機械音を発し、重い体を起こして机に向かう。仮眠と原稿、そして食事……。これだけで、1日がまわっていく。
 よくない習慣だと思っている。これを何日か続けると、軽い睡眠障害のような状態に陥る。しっかり眠ることができなくなってしまうのだ。それがわかっていながら、仕事に追われると、仮眠を繰り返すことになってしまう。
 しかしこの仮眠、50歳をすぎた頃から、少し様子が変わってきた。若い頃は、仮眠から目覚めると、そこそこの爽快感があった。ところがいまはそれがない。
 寝つきも悪くなってきている。頭も体も疲れているのになかなか眠りに堕ちない。眠ったのか、眠らなかったのか……判然としない状態で目覚ましが鳴ってしまう。
 30分のなかで、眠っている時間が短くなってきているのだ。その代わり、その短い時間に夢をみるようになった。
 いい夢はまずみない。しかし、締め切りに間に合わず、編集者に謝るような、直接的な夢はみない。
 今日は列車に乗り遅れる夢をみた。
 ほぼ3週間、ミャンマーで列車に乗っていた日々を、まだ引きずっているらしい。
 ミャンマーでもよく仮眠をとった。
 あれはエーヤワディー川の河原だった。対岸に渡る船を待っていた。聞いた話はまちまちだった。午前4時台に船が出るという人もいた。6時説もあった。乗り逃さないために早めに河原まで来たのだ。
 暗闇のなかで目を凝らす。渡し船の姿はどこにもなかった。そこまで乗せてくれたバイクタクシーの運転手は午前6時だという。船を待つしかなかった。
 小屋の入り口に竹を渡しただけのベンチがあった。そこに体を横たえた。安定は悪かったが、なんとか腰をのばすことができる。
 寝てしまった。短い時間だったが、その間にしっかり夢をみた。
 それは乗った飛行機が、天候不良で引き返すというものだった。
 なぜそんな夢をみたのかわからない。
 夢などみない眠りに憧れてしまう。いったいこれから、どれほどの夢をみなくてはならないのだろう。
 仮眠生活はまだ続く。

■このブログ以外の連載を紹介します。
○クリックディープ旅=タイからラオスへの旅。そして、世界の長距離列車旅を連載中。
○どこへと訊かれて=人々が通りすぎる世界の空港や駅物。
○東南アジア全鉄道走破の旅=苦戦を強いられている東南アジア「完乗」の旅。難関のミャンマーの列車旅が続く。
○タビノート=LCCを軸にした世界の飛行機搭乗記


Posted by 下川裕治 at 15:47│Comments(2)
この記事へのコメント
今度 湯河原の温泉で疲れを取って
下さい。

絶対 ぐっすり眠れます。
Posted by 内藤 竜太郎 at 2017年05月29日 22:25
30分!?
早死しちゃいますよ。
せめて90分単位で…
できれば3時間は欲しいですよ。

下川さんの本、これからもいっぱい読みたいので
どうか健康第一で!
ご自愛ください。
Posted by たぬきまるだいすけ at 2017年07月18日 18:19
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。