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ナムジャイブログ

2019年07月22日

目覚まし依存症

 仕事がたて込んでくると、目覚ましが手放せない生活になってしまう。1日のうちに、目覚ましを5回ぐらいかける。
 時刻を知らせ、もう少し急いで原稿を書かなければ……といった目的で、アラームをセットするわけではない。本来の目的で使う。つまり目覚ましである。1日に5回ぐらい目覚ましをかけるということは、1日に5回寝ることを意味する。
 どんなとき、仕事がいちばん進むか……というのは、人それぞれだと思う。僕の場合は圧倒的に寝起きである。それを狙って寝るわけだ。目覚ましをセットするのは、10分から15分後。それだけでもずいぶん違う。それを1日繰り返していく。さすがにメインの睡眠はある。だいたい午前4時から午前7時ぐらいまでだ。それ以外の時間を、細切れ睡眠でつないでいく。
 全体では寝不足状態だ。そのなかでなんとか仕事を進める。少し寝て机に向かい、眠くなったらまた少し寝て……。こうなってしまうのだ。
 1日中、家の机に向かっているわけではない。打ち合わせや用事で家を出る。電車に乗ると、すぐに眠くなる。そこで再び、目覚まし時計が登場する。到着時刻の5分前ぐらいにセットする。
 目覚まし時計が手放せないのだ。
 そんな10日間がすぎていった。こういう暮らしをしてはいけないと思う。しかし締め切りは冷たい顔をして待っている。その前ではどうすることもできない。
 楽しみは眠ることと食べること。それしかないところまで追い詰められていく。こんなことをもう何回繰り返しているのだろう。
 60歳をすぎ、眠りの質が変わってきたことがわかる。たとえば15分寝る。以前は眠った記憶があった。しかし最近は、それが判然としない。眠ったのか、うとうとしただけなのか……。眠りが浅いのか、深かったのかも虚ろのまま、再び机に向かう。
 最近、同年齢の知人と会うと、口をそろえたように、眠りが浅いという。夜中に目が覚めてしまうと、なかなか寝つけないという。年相応の話だと思って聞いているが、僕のように眠りを絞るように暮らしていても、眠りの質が変わってきていることはわかる。
 睡眠を削って原稿を書く癖がついてしまった僕にも、同じように老化の波はひたひたと寄せてくるということなのだろうか。
 なんとか原稿のけりをつけ、飛行機に乗った。いまバンコク。明日、ミャンマーに向かう。睡眠のサイクルを壊してしまうと、なかなか戻らない。
「日本に帰る頃は、もう少しまともな睡眠をとれるようになっているだろうか」
 そう思いながら、また目覚ましに手がのびる。

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○クリックディープ旅=台湾の超秘湯の旅を連載中。
○旅をせんとやうまれけむ=つい立ち止まってしまうアジアのいまを。
○東南アジア全鉄道走破の旅=苦戦を強いられている東南アジア「完乗」の旅。いまも続いています。
○タビノート=LCCを軸にした世界の飛行機搭乗記


Posted by 下川裕治 at 14:18│Comments(2)
この記事へのコメント
下川さん、応援してます。

この文章を読むだけで、ありがたくおもってます。
Posted by たかしま at 2019年07月23日 21:33
僕は朝食食べないと頭が働く、体が楽なので、朝は食べない、昼は食べると体が重くなる、だるいので食べない、夜は酒が好きなので毎日飲みながら食べます。午前中に使った体力回復で昼寝は絶対^^ 何年かこのスタイルで元気でやってます。どうでしょうか?朝から食べないで仕事に集中し、疲れたら寝る、また仕事集中、疲れたら寝る、1,2日後仕事終わったらビールと一緒に食事をする。。どうですか?只、行った先での甘ーいタイのミルクティとか甘ーいコーヒーとか糖分含んだ飲み物は必要ですが。。寝起き時のパワー、食べると無くなるが、食べないとずーと続きます。いつも楽しく記事読ませていただいてます。頑張ってください^^
Posted by rao at 2019年08月19日 22:27
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