2021年04月05日
安全な旅の基準をつくりたい
コロナ禍でも旅がしたい──。そんな人のためのオンラインサロンをスタートさせる。
https://passmarket.yahoo.co.jp/event/show/detail/01v8b3bubhj11.html
有料で恐縮だが、ここまでの道のりは僕にとっては紆余曲折だった。
昨年の春、新型コロナウイルスの感染が拡大。多くの国が外国人の受け入れを停めた。同時に日本政府は感染危険情報をつくった。それはレベル1からレベル4まで。レベル2は「不要不急の渡航は止めてください」、レベル3は「渡航中止勧告」である。一時期、世界の多くの国がレベル3だった。
昨年秋ごろから、ヨーロッパ内の多くの国で規制緩和の動きが広まった。日本人は隔離もなく、コロナ禍になる前と同じような旅に戻った。飛行機も飛んでいた。しかし日本政府の感染危険情報はレベル3のままだった。
タイで働くことになっていた知人は、予定通り赴任していった。タイでの隔離はあったが、当時、タイはレベル3だった。
僕の心は千々に乱れた。海外への旅とはどちらに帰属するのか……と悩んだ。渡航する国は許可をし、日本は渡航中止勧告を出している。知人の駐在員はそれを無視してタイに赴任する。
「規制のないヨーロッパへ行こうか」。何度となく航空券を予約しようとして、途中でやめた。こっそりと行くことはできるかもしれない。しかし僕はそうもいかない。日本で旅を我慢している人には不快に映るだろう。
理由はわかっていた。世界の国々が、コロナ禍のなかでの海外旅行に対して共通の指針をもっていないことだった。各国が独自に規制を行うため、渡航する側が混乱してしまうのだ。
「自分のなかで基準をつくるしかない」
それが結論だった。渡航先にウイルスをもち込まず、日本にも、もち帰らない。そのためのルールをつくることだった。
昨年末、タイ政府は外国人への入国許可制度をつくった。多くのアジアの国がビザを課しているが、タイはCEO(入国許可)をとればビザを免除された。
僕は「歩くバンコク」というガイドブックの責任編集者である。昨年の春、その編集作業は進んでいたが、そこで新型コロナウイルス。すべてが止まってしまった。それからほぼ1年……。取材を依頼した人のなかには、日本に帰国してしまう人も出てきていた。その契約や支払い、今後の対応など、タイに行く必要はあった。
タイへの入国条件をみる。PCR検査の陰性証明、14日間の隔離、その間に2回のPCR検査。これだけやれば、タイにウイルスをもち込むことはないだろう。
次に帰国。4日間の隔離。その間に2回のPCR検査。そこから自主隔離が帰国日から2週間。これなら日本へももち込まない気がした。
2月末にタイに出かけた。強制隔離があるから、バンコクの街に出たのは3月になっていたが。
その様子をいま、僕のYouTubeチャンネルで連載をはじめた。多くの方が観てくれている。誰しも海外旅行に出たい。しかし不安がある。渡航先にもち込まず、日本にももち込まないための納得する基準づくり。もちろん感染防止に完全はないが。
そんな試行錯誤のなかで辿り着いたのが、冒頭で紹介したオンラインサロンだ。
■YouTubeチャンネルをつくりました。「下川裕治のアジアチャンネル」。
https://www.youtube.com/channel/UCgFhlkMPLhuTJHjpgudQphg?view_as=public
観てみてください。面白そうだったらチャンネル登録を。
■このブログ以外の連載を紹介します。
○クリックディープ旅=芭蕉の「奥の細道」を辿る旅を連載中。
○旅をせんとやうまれけむ=つい立ち止まってしまうアジアのいまを。
○アジアは今日も薄曇り=沖縄の離島のバス旅シリーズを連載中。
○タビノート=LCCを軸にした世界の飛行機搭乗記
■ツイッターは@Shimokawa_Yuji
https://passmarket.yahoo.co.jp/event/show/detail/01v8b3bubhj11.html
有料で恐縮だが、ここまでの道のりは僕にとっては紆余曲折だった。
昨年の春、新型コロナウイルスの感染が拡大。多くの国が外国人の受け入れを停めた。同時に日本政府は感染危険情報をつくった。それはレベル1からレベル4まで。レベル2は「不要不急の渡航は止めてください」、レベル3は「渡航中止勧告」である。一時期、世界の多くの国がレベル3だった。
昨年秋ごろから、ヨーロッパ内の多くの国で規制緩和の動きが広まった。日本人は隔離もなく、コロナ禍になる前と同じような旅に戻った。飛行機も飛んでいた。しかし日本政府の感染危険情報はレベル3のままだった。
タイで働くことになっていた知人は、予定通り赴任していった。タイでの隔離はあったが、当時、タイはレベル3だった。
僕の心は千々に乱れた。海外への旅とはどちらに帰属するのか……と悩んだ。渡航する国は許可をし、日本は渡航中止勧告を出している。知人の駐在員はそれを無視してタイに赴任する。
「規制のないヨーロッパへ行こうか」。何度となく航空券を予約しようとして、途中でやめた。こっそりと行くことはできるかもしれない。しかし僕はそうもいかない。日本で旅を我慢している人には不快に映るだろう。
理由はわかっていた。世界の国々が、コロナ禍のなかでの海外旅行に対して共通の指針をもっていないことだった。各国が独自に規制を行うため、渡航する側が混乱してしまうのだ。
「自分のなかで基準をつくるしかない」
それが結論だった。渡航先にウイルスをもち込まず、日本にも、もち帰らない。そのためのルールをつくることだった。
昨年末、タイ政府は外国人への入国許可制度をつくった。多くのアジアの国がビザを課しているが、タイはCEO(入国許可)をとればビザを免除された。
僕は「歩くバンコク」というガイドブックの責任編集者である。昨年の春、その編集作業は進んでいたが、そこで新型コロナウイルス。すべてが止まってしまった。それからほぼ1年……。取材を依頼した人のなかには、日本に帰国してしまう人も出てきていた。その契約や支払い、今後の対応など、タイに行く必要はあった。
タイへの入国条件をみる。PCR検査の陰性証明、14日間の隔離、その間に2回のPCR検査。これだけやれば、タイにウイルスをもち込むことはないだろう。
次に帰国。4日間の隔離。その間に2回のPCR検査。そこから自主隔離が帰国日から2週間。これなら日本へももち込まない気がした。
2月末にタイに出かけた。強制隔離があるから、バンコクの街に出たのは3月になっていたが。
その様子をいま、僕のYouTubeチャンネルで連載をはじめた。多くの方が観てくれている。誰しも海外旅行に出たい。しかし不安がある。渡航先にもち込まず、日本にももち込まないための納得する基準づくり。もちろん感染防止に完全はないが。
そんな試行錯誤のなかで辿り着いたのが、冒頭で紹介したオンラインサロンだ。
■YouTubeチャンネルをつくりました。「下川裕治のアジアチャンネル」。
https://www.youtube.com/channel/UCgFhlkMPLhuTJHjpgudQphg?view_as=public
観てみてください。面白そうだったらチャンネル登録を。
■このブログ以外の連載を紹介します。
○クリックディープ旅=芭蕉の「奥の細道」を辿る旅を連載中。
○旅をせんとやうまれけむ=つい立ち止まってしまうアジアのいまを。
○アジアは今日も薄曇り=沖縄の離島のバス旅シリーズを連載中。
○タビノート=LCCを軸にした世界の飛行機搭乗記
■ツイッターは@Shimokawa_Yuji
Posted by 下川裕治 at 11:56│Comments(1)
この記事へのコメント
今回の渡航もきっと下川さんなら、中身の濃い本に仕上げてくれるはずだと思ってます。ある意味こんな状況下だからこそ書ける本になるだろうし、下川さんのキャリアの中でも外せない著作になると思います。
Posted by なかも at 2021年04月10日 07:06
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