インバウンドでタイ人を集客! 事例多数で万全の用意 [PR]
ナムジャイブログ

2021年08月16日

地球は鶏肉の時代を迎える?

 日本もタイも、新型コロナウイルスの感染者が増えている。1日の新規感染者はともに2万人を境に推移している。
 同居している娘の会社は、早くからテレワークが進んだ。今年に入り、一時期、出社していたときもあったが、大半が在宅勤務だ。僕も旅にでる機会が減り、家にいることが多くなった。
 先日、今日の昼食をどうするか、という話になった。妻は外出していた。近くのコンビニでなにかを買い、簡単にすませることになった。そこで娘から頼まれたのは、サラダチキンだった。
「それだけ?」
「飲み物は自分でつくるから」
 訊くと、若い女性は、サラダチキンだけの昼食派が少なくないという。糖質が少なく、カロリーが低い。鶏肉の塊だから、腹もちもいいのだという。つまりはダイエット食なのだ。
 コンビニの陳列棚でサラダチキンが存在感をもちはじめたのはどのくらい前だろうか。気にはなっていたが、どういうシチュエーションで食べるのかがわからなかった。
 世界のテーブルは鶏肉化傾向──。それを感じたのは沖縄だった。もう30年も前だろうか。沖縄の人は揚げ物が大好きで、なかでも鶏のから揚げは絶大な人気だった。ケンタッキーフライドチキンは、お祝いの贈答品にもなっていた。
 本土でも鶏のから揚げは人気だった。そのうちに鶏のから揚げ専門店ができていく。
 それは世界的な傾向でもあった。タイのカーオマンガイという鶏肉料理があるが、そのひとつのバージョンとしてから鶏のから揚げが登場するようになった。
 アフリカでも鶏肉料理が多い。連日、鶏肉ということも珍しくない。そこには宗教的な問題もあった。鶏肉はイスラム教徒も食べることができた。
 から揚げや煮込んだ鶏肉という世界にいる限り、世界の肉類の消費量では豚肉を超えることはできなかったと思う。ところが鶏肉にはサラダ化の道があった。実感したのはニューヨークだろうか。
 昼どき、ビジネスマンたちが買うのは、サラダだけだった。その上に、鶏肉や七面鳥の肉をスライスしたものが載っていた。そこにドレッシングをかけて食べる。
 ダイエット昼食だった。
 その波は瞬く間に世界に広がり、タイでもサラダ屋台が定着していく。
 で、日本のサラダチキンである。訊くと、そのまま食べる人もいるが、サラダと一緒という人も多いらしい。あくまでも糖質オフである。
 僕も食べてみた。サラダチキンだけの昼食である。不思議なことに夕方になっても空腹感がない。これだったか……と納得した。カロリーを見ると、100キロカロリーほど。女性たちが走る理由がよくわかる。
 調べると、世界に肉類の消費量は、鶏肉39%、豚肉37%、牛肉24%とか。ざっくりとした数字だが。鶏肉と豚肉の逆転は最近のことだという。
 世界はこれから鶏肉全盛期を迎える?

■YouTube「下川裕治のアジアチャンネル」。
https://www.youtube.com/channel/UCgFhlkMPLhuTJHjpgudQphg?view_as=public
面白そうだったらチャンネル登録を。
■このブログ以外の連載を紹介します。
○クリックディープ旅=東京再発見の旅を連載中。
○旅をせんとやうまれけむ=つい立ち止まってしまうアジアのいまを。
○アジアは今日も薄曇り=コロナ禍の海外旅行を連載中。
○タビノート=LCCを軸にした世界の飛行機搭乗記
■ツイッターは@Shimokawa_Yuji

 



Posted by 下川裕治 at 12:38│Comments(0)
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。