2022年07月04日
忘れたとき、ウイルスは消えていく
自宅待機がつづいている。新型コロナウイルスに感染すると、10日間の自宅かホテル、病院での待機を強いられる。
6月24日に帰国。自宅にあった抗原検査キットで確認すると陽性。翌日、近くの内科医で再度、抗原検査を受けて陽性。正式に感染ということになり、自宅待機になった。25日から10日間だから、7月4日まで。あと2日ある。
26日には熱もさがり、のどの痛みや鼻水も消えた。26日に抗原検査をすると陽性だったが、28日には陰性になった。ほぼ治ったということだろうか。発症から5日目だった。おそらく僕の体は、ウイルスを感染させない。断言はできないが。
しかし日本は、感染すると10日間は、家にこもらなくてはならない。治癒期間に個人差もあるのだろうが、僕はもう治療はいらない状態である。やることは午前10時と午後4時に届く東京都からのラインに回答していくだけだ。部屋にこもって原稿を書くことが多いから、それほど苦痛ではない。その日々は、このブログで紹介するほどではない。
以前は感染はしていなかったがMySOSに管理されていた。1日1回のビデオ通話、MySOSのアプリが入った僕のスマホがGPSで追跡されていていた。近所の買い物は許されていたが、そこで連絡が入ると、早く自宅に戻るようにという内容のメールが届いた。
当時に比べれば、今回は甘々である。緊張感はあまり伝わってこない。ラインで体調を聞かれ、体温を報告しなくてはいけないが、それ以上はなにもない。GPSで追われているわけでもない。以前と違い、今回は感染者なのだが。
いま日本は参院選のただなかだが、コロナ対策はその争点にならないという。もし、1年前に選挙があったら、公約の半分ぐらいはコロナで埋まっていたかもしれない。
終わっていく……。こうして実感していくものだと思った。ある日、突然、新型コロナウイルスが消えるわけではない。行動規制は制度的に決められた日づけが区切りになるだろうが、その前提は、人々のウイルスへの警戒が色褪せていくことなのだろう。
小説やドラマなどで語られるありふれた幸福論がある。「幸せとはどんなとき?」という問いかけに、「朝、今日もゆっくり眠れたと思うとき」とか、「ご飯がおいしいと感じたとき」といった日常に落とし込んでいくロジックだ。その伝でいえば、「新型コロナウイルスを忘れたとき、ウイルスは消えていくのだろう」という展開になる。
自宅待機を余儀なくされるなかで、そんなことを考えていた。外出するとき、マスクを忘れたことに気づき、「短時間だからいいかも」と思うとき。毎日届く東京都からラインの甘さを受け入れるとき。
新型コロナウイルスに感染して、感染が確実に終わりに近づいていることを実感する。どうもそういうからくりになっているものらしい。
■YouTube「下川裕治のアジアチャンネル」。
https://www.youtube.com/channel/UCgFhlkMPLhuTJHjpgudQphg?view_as=public?
面白そうだったらチャンネル登録を。
■noteでクリックディープ旅などを連載。
https://note.com/shimokawa_note/。
○旅をせんとやうまれけむ=つい立ち止まってしまうアジアのいまを。
○アジアは今日も薄曇り=コロナ禍の海外旅行を連載中。
■ツイッターは@Shimokawa_Yuji
6月24日に帰国。自宅にあった抗原検査キットで確認すると陽性。翌日、近くの内科医で再度、抗原検査を受けて陽性。正式に感染ということになり、自宅待機になった。25日から10日間だから、7月4日まで。あと2日ある。
26日には熱もさがり、のどの痛みや鼻水も消えた。26日に抗原検査をすると陽性だったが、28日には陰性になった。ほぼ治ったということだろうか。発症から5日目だった。おそらく僕の体は、ウイルスを感染させない。断言はできないが。
しかし日本は、感染すると10日間は、家にこもらなくてはならない。治癒期間に個人差もあるのだろうが、僕はもう治療はいらない状態である。やることは午前10時と午後4時に届く東京都からのラインに回答していくだけだ。部屋にこもって原稿を書くことが多いから、それほど苦痛ではない。その日々は、このブログで紹介するほどではない。
以前は感染はしていなかったがMySOSに管理されていた。1日1回のビデオ通話、MySOSのアプリが入った僕のスマホがGPSで追跡されていていた。近所の買い物は許されていたが、そこで連絡が入ると、早く自宅に戻るようにという内容のメールが届いた。
当時に比べれば、今回は甘々である。緊張感はあまり伝わってこない。ラインで体調を聞かれ、体温を報告しなくてはいけないが、それ以上はなにもない。GPSで追われているわけでもない。以前と違い、今回は感染者なのだが。
いま日本は参院選のただなかだが、コロナ対策はその争点にならないという。もし、1年前に選挙があったら、公約の半分ぐらいはコロナで埋まっていたかもしれない。
終わっていく……。こうして実感していくものだと思った。ある日、突然、新型コロナウイルスが消えるわけではない。行動規制は制度的に決められた日づけが区切りになるだろうが、その前提は、人々のウイルスへの警戒が色褪せていくことなのだろう。
小説やドラマなどで語られるありふれた幸福論がある。「幸せとはどんなとき?」という問いかけに、「朝、今日もゆっくり眠れたと思うとき」とか、「ご飯がおいしいと感じたとき」といった日常に落とし込んでいくロジックだ。その伝でいえば、「新型コロナウイルスを忘れたとき、ウイルスは消えていくのだろう」という展開になる。
自宅待機を余儀なくされるなかで、そんなことを考えていた。外出するとき、マスクを忘れたことに気づき、「短時間だからいいかも」と思うとき。毎日届く東京都からラインの甘さを受け入れるとき。
新型コロナウイルスに感染して、感染が確実に終わりに近づいていることを実感する。どうもそういうからくりになっているものらしい。
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Posted by 下川裕治 at 10:45│Comments(0)
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