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ナムジャイブログ

2012年11月14日

初雪のソウル

 寒くなってきた。
 昨夜、ソウルの東大門を歩いていた。吐く息が白い。夜空を見あげると、白い粒が街灯に映しだされた。
「雪。ソウルの初雪です」
 ソウル在住の知人がいった。
 季節はどんどんめぐっていく。暑いとばかり思っていたら、いつの間にか、空は晴れ渡っていた。もう秋か……。そう呟いていたら、ソウルでは雪が舞う季節になっていた。
 東京が雪雲に覆われるのは、そう遠くないのだろう。
 寒さは辛いが、冬空は好きだ。東京の空がいちばん透き通る時期だと思う。どうも、その気候はソウルも似ているようで、今朝、東大門のモーテルで目を覚ますと、小さな窓に透明度の高い空が広がっていた。
 陽だまりがありがたい空である。
 ソウルへの便が安くなった。日本のエアアジアジャパンが就航したからだ。1週間ほど前に見ると、往復で1万7000円ほどだった。それに引きずられるように、既存の航空会社も運賃を下げている。往復で2万円前後。こんな時期がしばらく続くのだろうか。
 飛行時間も運賃も、日本国内移動のような感覚である。日本の物価は、もうそこまで下がってきたということなのだろう。アジアの国々のなかで、日本だけ突出して物価が高い時代は、着実に終わりに近づいている。
 先週まで、アジアで「ほどほど」に暮らす日本人の原稿を書いていた。12月に新書になって発売されるが、そこに登場する人の多くが闘っていた。敵は、「日本人は豊かで、金をたくさん持っている」というアジアの人々の認識だった。
 アジアに暮らす日本人は、ひとつの状況を突きつけられている。日本人はもうそれほど豊かではない……という事実である。しかし日本のいる日本人は、まだそのギアチェンジが難しい人が多い。相変わらずアジアの経済大国という世界に肩まで漬かっている。
 やはり海外に出なければいけない。かつては海外から、いろんなものを吸収した日本かもしれないが、いまは、「日本はもう、普通の国になった」という感触を身につけなくてはいけないのだろう。誇りとか自尊心を捨てていくことだから、辛い日々かもしれないが、それが現実でもある。
 言葉は通じないが、日本とほぼ同じ値段のソウルのカフェでコーヒーを飲みながら、痛感するのだ。
 今日、東京に戻る。


Posted by 下川裕治 at 16:23│Comments(1)
この記事へのコメント
下川様、

プラネット・コミュニケーションズ(PCI)の伊藤万里夫と申します。外資系航空会社の広報ですが、
12月10日(月)の14:00より青山のカナダ大使館ビルの1階でSQ子会社のLCC、Scoot社CEOによる記者会見を開催します。ぜひ、ご参加頂けませんでしょうか。ブログへの書き込み、お許しください。ご連絡頂ければ幸いです。

Scoot広報
プラネット・コミュニケーションズ(PCI)
伊藤万里夫
M:+81-90-7632-9559,mario@tsplanet.co.jp
Posted by 伊藤万里夫 at 2012年12月02日 17:25
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