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ナムジャイブログ

2023年11月06日

円安が生む内向き社会

 11月6日、『歩くバンコク2024年版』が発売になる。早い書店では週末から店頭に並んでいるはずだ。7日の夜の便でバンコクに向かう。できあがった本を製作にかかわった人たちに届けるためだ。
 今回の『歩くバンコク』は、空港や各エリアの駅近の両替店を写真と一緒に紹介している。円安のなか、両替で少しでも多くのタイバーツを手に入れるには両替店を利用するしかないからだ。
 現金の日本円をタイのバーツに両替するとき、日本の空港などでの両替のレートが最も悪い。次いでタイの銀行。いちばんレートがいいのがタイにある両替店だ。仮に1万円を両替した場合、日本の空港での両替と、タイの両替店では、200バーツを超える差が出てしまう。両替のレートは日々変わるから、正確な差を示せないが、タイの両替店を利用すると1万円両替で800円以上、得をすることになる。『歩くバンコク』を見て、両替店で両替すれば、この本代は確実に浮くと思う。
 円安、そしてじりじりとあがるタイの物価はつらい。さまざまな面で逆転現象が起きている。ときにタイは安いという概念を変えなくてはいけない。
 通信環境もその傾向が見えてくる。僕はこれまで、タイに到着したとき、空港にあるAISやDTACのブースでシムカードを買って挿れてもらっていた。前回行ったときは、7日間使うことができるAISのツーリストシムカードが299バーツだった。そのときのレートで1200円ほどだった。
 しかし日本でネットで買うとそれよりも安くなることがあるらしい。円安が進んでいるからだ。
 しかし日本でシムカードを買った場合、自分で挿れなくてはならない。事前に動作確認ができない不安があった。バンコクの空港で買うときは、AISのスタッフが挿れてくれるので、その場でつながったかどうかの確認ができる。
 すると知人がこんな話をしてくれた。
「最近はデータローミングのほうが安いらしいんです。楽天モバイルはある容量まで無料って話です」
 僕は楽天モバイルではないので使えなかったが、加入しているソフトバンクで訊いてみると、980円というプランを教えてくれた。これならシムカードを挿れるより安いかもしれない……。
 ローミングは、かなり高い通信料をとられるという話を何回か耳にしていたので関心もなかったが、そういう時代は終わったということなのかもしれない。はたしてタイの空港でうまくつながるかわからないが、その場合はシムカードを入れる方法もある。今回はデータローミングを試してみようと思う。
 円安が進行すると、こういう傾向が出てくる。以前は海外のほうが安かったから、まずは飛行機に乗り、現地で苦労しながら通信環境を整えた。しかしいまは日本で整えた方が安くなる。どんどん内へと向かってしまうのだ。
 先日、ある居酒屋でこんな話を聞いた。
「円安だから外国人客が増えて収益はいいけど、日本人がこなくなった。二重価格にしないと日本人はこないかも」
 二重価格? 昔のタイではないか。金のある外国人とその国の人で料金の差をつける方法だ。日本はそうなっていくのだろうか。
 そう考えると両替は逆の動きをする。円安とはそういうことなのだ。

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Posted by 下川裕治 at 13:12│Comments(0)
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