2018年09月25日
【イベント告知】新刊「東南アジア全鉄道制覇の旅 インドネシア・マレーシア・ベトナム・カンボジア編」発売記念
下川裕治の新刊「東南アジア全鉄道制覇の旅 インドネシア・マレーシア・ベトナム・カンボジア編」発売を記念して、トークイベントを開催いたします。
詳細は以下です。
今回は、東京での◆下川裕治さん トークイベント◆新刊「東南アジア全鉄道制覇の旅 インドネシア・マレーシア・ベトナム・カンボジア編」発売記念のお知らせです。
◆下川裕治さん
スライド&トークショー◆
「東南アジア全鉄道制覇の旅 完結編」
-------------------------------
新刊『東南アジア全鉄道制覇の旅 インドネシア・マレーシア・ベトナム・カンボジア編』(双葉文庫)の発売を記念して、旅行作家の下川裕治さんをお招きして、東南アジアの鉄道旅の魅力についてスライドを眺めながらたっぷりと語っていただきます。前作『東南アジア全鉄道制覇の旅 タイ・ミャンマー迷走編』では、タイとミャンマー国内を、短い盲腸線を行ったり来たり、降りたら誰もいない真っ暗な駅で呆然としたり、時刻表にも載ってない謎の路線を求めてさまよったりと、あと一歩で東南アジア全鉄道を制覇するのがどれほど大変なことかを思い知らされた下川さん。完結編となる本書では、最大の難関国インドネシアのジャワ島とスマトラ島の鉄道に挑み、マレーシア、ベトナム、カンボジアの乗り残したわずかな路線、気づかなかった列車を制覇していくなど、足かけ3年をかけて列車に乗り続けた日々を綴ったアジアローカル鉄道紀行になっています。下川さんは、果たして東南アジアの全鉄道路線を完全乗車することができたのでしょうか?下川ファンの方はもちろん、東南アジアの鉄道旅に興味のある方やインドネシアやマレーシア、ベトナム、カンボジアが好きな方はぜひご参加ください!
※トーク終了後、ご希望の方には著作へのサインも行います。
-------------------------------
●下川裕治(しもかわゆうじ)
1954年長野県松本市生まれ。旅行作家。『12万円で世界を歩く』でデビュー。以後、主にアジア、沖縄をフィールドにバックパッカースタイルでの旅を書き続けている。著書に、 『鈍行列車のアジア旅』『「生き場」を探す日本人』『世界最悪の鉄道旅行ユーラシア横断2万キロ』『「行きづらい日本人」を捨てる』『シニアひとり旅 バックパッカーのすすめアジア編』 等。
◆下川裕治さんブログ「たそがれ色のオデッセイ」
http://odyssey.namjai.cc/
-------------------------------
【開催日時】
10月18日(木) 19:30 ~ (開場19:00)
【参加費】
1000円※当日、会場入口にてお支払い下さい
【会場】
旅の本屋のまど店内
【申込み方法】
お電話、ファックス、e-mail、または直接ご来店のうえ、お申し込みください。
TEL&FAX:03-5310-2627
e-mail :info@nomad-books.co.jp
(お名前、ご連絡先電話番号、参加人数を明記してください)
※定員になり次第締め切らせていただきます。
【お問い合わせ先】
旅の本屋のまど TEL:03-5310-2627 (定休日:水曜日)
東京都杉並区西荻北3-12-10 司ビル1F
http://www.nomad-books.co.jp
主催:旅の本屋のまど
協力:双葉社
詳細は以下です。
今回は、東京での◆下川裕治さん トークイベント◆新刊「東南アジア全鉄道制覇の旅 インドネシア・マレーシア・ベトナム・カンボジア編」発売記念のお知らせです。
◆下川裕治さん
スライド&トークショー◆
「東南アジア全鉄道制覇の旅 完結編」
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新刊『東南アジア全鉄道制覇の旅 インドネシア・マレーシア・ベトナム・カンボジア編』(双葉文庫)の発売を記念して、旅行作家の下川裕治さんをお招きして、東南アジアの鉄道旅の魅力についてスライドを眺めながらたっぷりと語っていただきます。前作『東南アジア全鉄道制覇の旅 タイ・ミャンマー迷走編』では、タイとミャンマー国内を、短い盲腸線を行ったり来たり、降りたら誰もいない真っ暗な駅で呆然としたり、時刻表にも載ってない謎の路線を求めてさまよったりと、あと一歩で東南アジア全鉄道を制覇するのがどれほど大変なことかを思い知らされた下川さん。完結編となる本書では、最大の難関国インドネシアのジャワ島とスマトラ島の鉄道に挑み、マレーシア、ベトナム、カンボジアの乗り残したわずかな路線、気づかなかった列車を制覇していくなど、足かけ3年をかけて列車に乗り続けた日々を綴ったアジアローカル鉄道紀行になっています。下川さんは、果たして東南アジアの全鉄道路線を完全乗車することができたのでしょうか?下川ファンの方はもちろん、東南アジアの鉄道旅に興味のある方やインドネシアやマレーシア、ベトナム、カンボジアが好きな方はぜひご参加ください!
※トーク終了後、ご希望の方には著作へのサインも行います。
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●下川裕治(しもかわゆうじ)
1954年長野県松本市生まれ。旅行作家。『12万円で世界を歩く』でデビュー。以後、主にアジア、沖縄をフィールドにバックパッカースタイルでの旅を書き続けている。著書に、 『鈍行列車のアジア旅』『「生き場」を探す日本人』『世界最悪の鉄道旅行ユーラシア横断2万キロ』『「行きづらい日本人」を捨てる』『シニアひとり旅 バックパッカーのすすめアジア編』 等。
◆下川裕治さんブログ「たそがれ色のオデッセイ」
http://odyssey.namjai.cc/
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【開催日時】
10月18日(木) 19:30 ~ (開場19:00)
【参加費】
1000円※当日、会場入口にてお支払い下さい
【会場】
旅の本屋のまど店内
【申込み方法】
お電話、ファックス、e-mail、または直接ご来店のうえ、お申し込みください。
TEL&FAX:03-5310-2627
e-mail :info@nomad-books.co.jp
(お名前、ご連絡先電話番号、参加人数を明記してください)
※定員になり次第締め切らせていただきます。
【お問い合わせ先】
旅の本屋のまど TEL:03-5310-2627 (定休日:水曜日)
東京都杉並区西荻北3-12-10 司ビル1F
http://www.nomad-books.co.jp
主催:旅の本屋のまど
協力:双葉社
Posted by 下川裕治 at
17:01
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2018年09月24日
チェックインカウンターは入国審査の場?
10月からミャンマーの観光ビザが免除になる。11月あたりにミャンマーに行かなくてはいけないから、まあ、朗報である。電子ビザが50ドルもした。その負担が消えることは助かる。
しかし、その条件がいまひとつはっきりしない。28日間の滞在が許可されるそうだが。
僕のような旅行者は、ビザ免除を単純に喜ぶことができない。ビザ免除の条件として、出国の航空券の提示を求める国が多いのだ。しかし僕はその航空券をもっていないことしばしばある。出国する日が決められないからだ。出国用航空券は、現地で買う。陸路で入国し、陸路で出国することもある。タイとミャンマーの国境は、いくつかのポイントを通過できる。そうなると、航空券とは無縁の世界に入ってしまう。その場合もビザ免除なのか。それがなかなかはっきりしない。
いまベトナムのハノイにいる。この国もビザが免除されているが、出国用航空券の提示を求めている。しかし陸路で出国する場合はどうするのか。いまだ正式な見解はなく、グレーゾーンのままだ。
ミャンマーもそんな状況になるのではないかという不安はある。追ってミャンマー大使館に訊いてみるが。
そのためダミーチケットをつくってもらうことになる。懇意にしている旅行会社に頼んでつくってもらっている。体裁は正式な航空券だが、予約が入っていない航空券だ。
しかしいつの日か、この方法も通用しなくなるかもしれない。そうなると、ビザ免除だがビザをとらなくてはいけないことになってしまう。
今回はバンコクからハノイに入った。バンコクの空港で、まず出国用航空券について訊かれた。後ろめたさを抱えつつ、タミー航空券を渡す。そして30日ルール。ベトナムにはビザなしで入国し、出国してから30日間は入国できないという不思議なルールがある。
それらをチェックインカウンターの航空会社のスタッフがチェックするのだ。もし僕がベトナムに入国できない場合、航空会社の負担で出発地に戻さなくてはいけないというルールがあるからだ。
このチェックインカウンターで入国審査が行われている気分になる。
飛行機がハノイに着いた。イミグレーションでパスポートを出す。出国用航空券の提示は求められない。前回のベトナム出国の記録を見ているふうでもない。イミグレーションのパソコンに僕のデータが入っているのかもしれないが。
なにもいわれず、職員はパスポートに入国スタンプを捺してくれた。こんなものなのかと思う。
ビザ免除──。収まりがつかないものが残ってしまう。
■このブログ以外の連載を紹介します。
○クリックディープ旅=玄奘三蔵が辿ったシルクロードの旅。いまは中央アジア編を連載中。
○どこへと訊かれて=人々が通りすぎる世界の空港や駅物。
○東南アジア全鉄道走破の旅=苦戦を強いられている東南アジア「完乗」の旅。インドネシアの列車旅の連載中。
○タビノート=LCCを軸にした世界の飛行機搭乗記
しかし、その条件がいまひとつはっきりしない。28日間の滞在が許可されるそうだが。
僕のような旅行者は、ビザ免除を単純に喜ぶことができない。ビザ免除の条件として、出国の航空券の提示を求める国が多いのだ。しかし僕はその航空券をもっていないことしばしばある。出国する日が決められないからだ。出国用航空券は、現地で買う。陸路で入国し、陸路で出国することもある。タイとミャンマーの国境は、いくつかのポイントを通過できる。そうなると、航空券とは無縁の世界に入ってしまう。その場合もビザ免除なのか。それがなかなかはっきりしない。
いまベトナムのハノイにいる。この国もビザが免除されているが、出国用航空券の提示を求めている。しかし陸路で出国する場合はどうするのか。いまだ正式な見解はなく、グレーゾーンのままだ。
ミャンマーもそんな状況になるのではないかという不安はある。追ってミャンマー大使館に訊いてみるが。
そのためダミーチケットをつくってもらうことになる。懇意にしている旅行会社に頼んでつくってもらっている。体裁は正式な航空券だが、予約が入っていない航空券だ。
しかしいつの日か、この方法も通用しなくなるかもしれない。そうなると、ビザ免除だがビザをとらなくてはいけないことになってしまう。
今回はバンコクからハノイに入った。バンコクの空港で、まず出国用航空券について訊かれた。後ろめたさを抱えつつ、タミー航空券を渡す。そして30日ルール。ベトナムにはビザなしで入国し、出国してから30日間は入国できないという不思議なルールがある。
それらをチェックインカウンターの航空会社のスタッフがチェックするのだ。もし僕がベトナムに入国できない場合、航空会社の負担で出発地に戻さなくてはいけないというルールがあるからだ。
このチェックインカウンターで入国審査が行われている気分になる。
飛行機がハノイに着いた。イミグレーションでパスポートを出す。出国用航空券の提示は求められない。前回のベトナム出国の記録を見ているふうでもない。イミグレーションのパソコンに僕のデータが入っているのかもしれないが。
なにもいわれず、職員はパスポートに入国スタンプを捺してくれた。こんなものなのかと思う。
ビザ免除──。収まりがつかないものが残ってしまう。
■このブログ以外の連載を紹介します。
○クリックディープ旅=玄奘三蔵が辿ったシルクロードの旅。いまは中央アジア編を連載中。
○どこへと訊かれて=人々が通りすぎる世界の空港や駅物。
○東南アジア全鉄道走破の旅=苦戦を強いられている東南アジア「完乗」の旅。インドネシアの列車旅の連載中。
○タビノート=LCCを軸にした世界の飛行機搭乗記
Posted by 下川裕治 at
10:59
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2018年09月17日
都会の電波、辺境の電波
スカイベリーというルーターを再び使うようになった。世界120カ国を1台のルーターでカバーできると、案内には書かれていた。はじめて使ったときは、たしか90カ国程度だった記憶がある。電波が繋がる国は着実に増えいるようだ。
話をもちかけられたのは、タイの会社からだった。モニターの依頼だった。ルーターが貸与された。僕のような旅をするタイプには便利だった。
たとえば国境を陸路で越える。いまの空港には、その国で使うことができるシムカードを販売ブースやルーターを貸し出すコーナーがあることが多い。しかし国境にはその種の店はまずない。
しかしこのルーターがあれば問題はなかった。国境を越えてしばらくすると、その国の電波を拾いはじめる。そこからネットが使えるわけだ。
モニター期間が終わった。そのまま契約をして使おうと思ったが難しかった。契約はタイ在住者に限られていた。結局、日本の会社と手続きをした。
今回は台湾、シンガポール、インド、パキスタン、中国と移動した。台湾では、台湾の携帯電話の電波を拾い、Wi-Fiに変換してくれる。シンガポールは空港内の乗り換えだったがネットに繋ぐことができた。インドも問題がなく、パキスタンもイスラマバードまでは繋がった。
僕はそこからフンザに向かった。カラコルムハイウエイを進む。その頃から繋がりが悪くなった。途中からはまったく接続することができなかった。
標高4693メートルのクンジュラブ峠を越えて中国に入った。そのとたん、しっかりと電波を拾い、ルーターにはWi-Fiマークが表示された。しかしネットを使うことはできなかった。理由もわかっていた。ルーターではなく中国の問題だった。
中国政府は、グーグルへの接続をブロックしていた。ヤフーも不安定だ。当然、ラインやフェイスブック、ユーチューブも繋がらない。
しかしそこには抜け穴もあった。そのからくりがよくわからないのだが、VPNの設定を行うと、なんの問題もなくグーグルにもつながるのだ。中国を訪ねる外国人は、このVPNを用意する人が多い。有料なのだが。
クンジュラブ峠からカシュガルに出た。その間、ネットは繋がるのだが、VPNが機能しない状態が続いた。そもそもVPNというものがわかっていないから、対処の方法がない。
カシュガルから帰国した。カシュガルは飛行機の乗り継ぎが悪く、成都で1泊することになった。成都の空港に着き、試しに繋いでみた。
「そういうことか」
僕はスマホを見ながら呟いてしまった。しっかりとVPNが機能していた。都会の電波と辺境は違う? そんなことはない気がするのだが、複数国対応のルーターやVPNは辺境に弱い。理由はわからないが、妙に納得している。
■このブログ以外の連載を紹介します。
○クリックディープ旅=玄奘三蔵が辿ったシルクロードの旅。いまは中央アジア編を連載中。
○どこへと訊かれて=人々が通りすぎる世界の空港や駅物。
○東南アジア全鉄道走破の旅=苦戦を強いられている東南アジア「完乗」の旅。インドネシアの列車旅の連載中。
○タビノート=LCCを軸にした世界の飛行機搭乗記
話をもちかけられたのは、タイの会社からだった。モニターの依頼だった。ルーターが貸与された。僕のような旅をするタイプには便利だった。
たとえば国境を陸路で越える。いまの空港には、その国で使うことができるシムカードを販売ブースやルーターを貸し出すコーナーがあることが多い。しかし国境にはその種の店はまずない。
しかしこのルーターがあれば問題はなかった。国境を越えてしばらくすると、その国の電波を拾いはじめる。そこからネットが使えるわけだ。
モニター期間が終わった。そのまま契約をして使おうと思ったが難しかった。契約はタイ在住者に限られていた。結局、日本の会社と手続きをした。
今回は台湾、シンガポール、インド、パキスタン、中国と移動した。台湾では、台湾の携帯電話の電波を拾い、Wi-Fiに変換してくれる。シンガポールは空港内の乗り換えだったがネットに繋ぐことができた。インドも問題がなく、パキスタンもイスラマバードまでは繋がった。
僕はそこからフンザに向かった。カラコルムハイウエイを進む。その頃から繋がりが悪くなった。途中からはまったく接続することができなかった。
標高4693メートルのクンジュラブ峠を越えて中国に入った。そのとたん、しっかりと電波を拾い、ルーターにはWi-Fiマークが表示された。しかしネットを使うことはできなかった。理由もわかっていた。ルーターではなく中国の問題だった。
中国政府は、グーグルへの接続をブロックしていた。ヤフーも不安定だ。当然、ラインやフェイスブック、ユーチューブも繋がらない。
しかしそこには抜け穴もあった。そのからくりがよくわからないのだが、VPNの設定を行うと、なんの問題もなくグーグルにもつながるのだ。中国を訪ねる外国人は、このVPNを用意する人が多い。有料なのだが。
クンジュラブ峠からカシュガルに出た。その間、ネットは繋がるのだが、VPNが機能しない状態が続いた。そもそもVPNというものがわかっていないから、対処の方法がない。
カシュガルから帰国した。カシュガルは飛行機の乗り継ぎが悪く、成都で1泊することになった。成都の空港に着き、試しに繋いでみた。
「そういうことか」
僕はスマホを見ながら呟いてしまった。しっかりとVPNが機能していた。都会の電波と辺境は違う? そんなことはない気がするのだが、複数国対応のルーターやVPNは辺境に弱い。理由はわからないが、妙に納得している。
■このブログ以外の連載を紹介します。
○クリックディープ旅=玄奘三蔵が辿ったシルクロードの旅。いまは中央アジア編を連載中。
○どこへと訊かれて=人々が通りすぎる世界の空港や駅物。
○東南アジア全鉄道走破の旅=苦戦を強いられている東南アジア「完乗」の旅。インドネシアの列車旅の連載中。
○タビノート=LCCを軸にした世界の飛行機搭乗記
Posted by 下川裕治 at
13:34
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2018年09月14日
【新刊プレゼント】『東南アジア全鉄道制覇の旅 インドネシア・マレーシア・ベトナム・カンボジア編』
下川裕治の新刊発売に伴う、プレゼントのお知らせ記事の投稿です。

下川裕治 (著)
『東南アジア全鉄道制覇の旅 インドネシア・マレーシア・ベトナム・カンボジア編』
双葉社刊
710円+税
◎ 本書の内容
東南アジアの鉄道の全路線制覇の旅、シリーズ第2弾。最大の難関国・インドネシアのジャワ島とスマトラ島の鉄道に挑む。さらに、マレーシア、ベトナム、カンボジアの乗り残したわずかな路線、気づかなかった列車を制覇していく。先の見えない「アジア鉄道落穂拾い旅」はいつまで続くのか……。足かけ3年、列車に乗り続けた日々を綴ったアジアローカル鉄道紀行。
新刊本『東南アジア全鉄道制覇の旅 インドネシア・マレーシア・ベトナム・カンボジア編 (双葉文庫)』 を、
抽選で"3名さま"にプレゼントします!
応募の条件は以下です。
応募は以下の内容をご記入の上、下記のお問合せフォームよりご連絡ください。応募受付期間は2018年9月28日まで。当選発表は発送をもってかえさせていただきます。
お問合せフォーム
http://www.namjai.cc/inquiry.php
今すぐほしい!という方は、下記アマゾンから購入可能です。
アマゾン:
『東南アジア全鉄道制覇の旅 インドネシア・マレーシア・ベトナム・カンボジア編』 (双葉文庫)
【新刊】

下川裕治 (著)
『東南アジア全鉄道制覇の旅 インドネシア・マレーシア・ベトナム・カンボジア編』
双葉社刊
710円+税
◎ 本書の内容
東南アジアの鉄道の全路線制覇の旅、シリーズ第2弾。最大の難関国・インドネシアのジャワ島とスマトラ島の鉄道に挑む。さらに、マレーシア、ベトナム、カンボジアの乗り残したわずかな路線、気づかなかった列車を制覇していく。先の見えない「アジア鉄道落穂拾い旅」はいつまで続くのか……。足かけ3年、列車に乗り続けた日々を綴ったアジアローカル鉄道紀行。
【プレゼント】
新刊本『東南アジア全鉄道制覇の旅 インドネシア・マレーシア・ベトナム・カンボジア編 (双葉文庫)』 を、
抽選で"3名さま"にプレゼントします!
応募の条件は以下です。
1.本を読んだ後に、レビューを書いてブログに載せてくれること。
(タイ在住+日本在住の方も対象です。)
(タイ在住+日本在住の方も対象です。)
応募は以下の内容をご記入の上、下記のお問合せフォームよりご連絡ください。応募受付期間は2018年9月28日まで。当選発表は発送をもってかえさせていただきます。

http://www.namjai.cc/inquiry.php
1.お問合せ用件「その他」を選んでください。
2.「お問い合わせ内容」の部分に以下をご記載ください。
・お名前
・Eメールアドレス
・ブログURL
(記事を掲載するブログ)
・郵送先住所
・お電話番号
・ご希望の書名
(念のため記載ください)
2.「お問い合わせ内容」の部分に以下をご記載ください。
・お名前
・Eメールアドレス
・ブログURL
(記事を掲載するブログ)
・郵送先住所
・お電話番号
・ご希望の書名
(念のため記載ください)
今すぐほしい!という方は、下記アマゾンから購入可能です。

『東南アジア全鉄道制覇の旅 インドネシア・マレーシア・ベトナム・カンボジア編』 (双葉文庫)
Posted by 下川裕治 at
20:36
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2018年09月10日
インド列車で染みる優しさ
インドのガヤから列車でアムリツァル。そこからパキスタンに入り、フンザを経てクンジュラブ峠を越え、いま中国のカシュガルにいる。
急ぎ旅だった。
パキスタンのバス網が予想以上にしっかりしていた。ガヤを発ってから1週間でカシュガルに着いた。
難航したのは、ガヤからアムリツァルまでの列車だった。当日、切符の窓口に行くと、職員は少し悩んだ表情で、別の窓口を伝えた。そこへ行くと、日本の駅でいうと助役の部屋を案内された。つまり満席なのだ。そこでいろいろ調べてもらうと、翌日のデリー行きのエアコン席しか空席がないという。
「急ぐなら、当日切符の窓口に行ってみるのがいいけど」
再度、当日切符の窓口に行った。別の職員が座っていた。そして、さして迷いもせず、切符を売ってくれた。
運賃は335ルピー、日本円で約536円。アムリツァルまでは1日以上かかる距離だ。運賃が安すぎる。切符をよく見ると、座席指定がなかった。
「そういうことか……」
唇を噛んだ。
『鉄路2万7千キロ 世界の「超」長距離列車を乗りつぶす』(新潮文庫)が発売されている。世界の長距離列車の旅をまとめたものだが、その最初の章がインドの列車である。北部のアッサム州からインド最南端まで5日間の旅。200%を超える混雑が続くつらい旅だった。
そのとき、僕らは2等寝台の予約をとっていた。しかし車内には、予約のない客がひしめいていた。それを仕切るのが車内の車掌だった。空いているベッドに振り分けていくわけだが、200%超えの混雑では、どうしようもない。ひとつのベッドにふたり、そして、床と乗客が頭を捻って寝場所を確保していく。そのなかでは、僕には予約ベッドがあるとはとても主張できなかった。
しかし予約をもっていると、多少は強く出ることもできた。乗客もそれがわかっているから、できるだけ僕らのスペースをつくってくれた。
今回はその予約がなかった。混み合う車内で、予約組に遠慮しながら寝ることになる。
しかしインド人は優しい。少ないスペースを皆で譲り合って、寝場所を確保していく。そこで再び悩んでしまう。インドの列車の2等寝台の予約とは、なんの意味があるのだろうか……と。予約があっても、予約がない人にスペースを譲っていく世界なのだ。予約組にあるのは、若干の優先権だけである。
こうしてインドの列車は、なにごともなかったかのように走り続ける。インド人は憎めない。インドの列車では優しさが染みる。
■このブログ以外の連載を紹介します。
○クリックディープ旅=玄奘三蔵が辿ったシルクロードの旅。いまは中央アジア編を連載中。
○どこへと訊かれて=人々が通りすぎる世界の空港や駅物。
○東南アジア全鉄道走破の旅=苦戦を強いられている東南アジア「完乗」の旅。インドネシアの列車旅の連載中。
○タビノート=LCCを軸にした世界の飛行機搭乗記
急ぎ旅だった。
パキスタンのバス網が予想以上にしっかりしていた。ガヤを発ってから1週間でカシュガルに着いた。
難航したのは、ガヤからアムリツァルまでの列車だった。当日、切符の窓口に行くと、職員は少し悩んだ表情で、別の窓口を伝えた。そこへ行くと、日本の駅でいうと助役の部屋を案内された。つまり満席なのだ。そこでいろいろ調べてもらうと、翌日のデリー行きのエアコン席しか空席がないという。
「急ぐなら、当日切符の窓口に行ってみるのがいいけど」
再度、当日切符の窓口に行った。別の職員が座っていた。そして、さして迷いもせず、切符を売ってくれた。
運賃は335ルピー、日本円で約536円。アムリツァルまでは1日以上かかる距離だ。運賃が安すぎる。切符をよく見ると、座席指定がなかった。
「そういうことか……」
唇を噛んだ。
『鉄路2万7千キロ 世界の「超」長距離列車を乗りつぶす』(新潮文庫)が発売されている。世界の長距離列車の旅をまとめたものだが、その最初の章がインドの列車である。北部のアッサム州からインド最南端まで5日間の旅。200%を超える混雑が続くつらい旅だった。
そのとき、僕らは2等寝台の予約をとっていた。しかし車内には、予約のない客がひしめいていた。それを仕切るのが車内の車掌だった。空いているベッドに振り分けていくわけだが、200%超えの混雑では、どうしようもない。ひとつのベッドにふたり、そして、床と乗客が頭を捻って寝場所を確保していく。そのなかでは、僕には予約ベッドがあるとはとても主張できなかった。
しかし予約をもっていると、多少は強く出ることもできた。乗客もそれがわかっているから、できるだけ僕らのスペースをつくってくれた。
今回はその予約がなかった。混み合う車内で、予約組に遠慮しながら寝ることになる。
しかしインド人は優しい。少ないスペースを皆で譲り合って、寝場所を確保していく。そこで再び悩んでしまう。インドの列車の2等寝台の予約とは、なんの意味があるのだろうか……と。予約があっても、予約がない人にスペースを譲っていく世界なのだ。予約組にあるのは、若干の優先権だけである。
こうしてインドの列車は、なにごともなかったかのように走り続ける。インド人は憎めない。インドの列車では優しさが染みる。
■このブログ以外の連載を紹介します。
○クリックディープ旅=玄奘三蔵が辿ったシルクロードの旅。いまは中央アジア編を連載中。
○どこへと訊かれて=人々が通りすぎる世界の空港や駅物。
○東南アジア全鉄道走破の旅=苦戦を強いられている東南アジア「完乗」の旅。インドネシアの列車旅の連載中。
○タビノート=LCCを軸にした世界の飛行機搭乗記
Posted by 下川裕治 at
12:45
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