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ナムジャイブログ

2025年04月21日

スマホの目覚まし依存症

 1日に3、4回寝ることが多い。その回数は年とともに多くなってきている。やはり体力が落ちてきているのだろう。
 朝の2度寝は多い。2回目の眠りのほうが深い気がする。
 僕の仕事は本やエッセイなど自分の原稿を書くことと、ガイドブックなどの編集の仕事にわかれる。厳密に区別しているわけではないが、自分の原稿は家で書き、編集の仕事は事務所で進めるようにしている。だいたい午前中は家にいて、午後に事務所といったパターンが多くなる。
 エネルギーの配分からいえば、午前中にパソコンに向かいながら、その8割ぐらいを使ってしまうような気がする。そのせいだろうか。事務所で編集の仕事をはじめると、猛烈な睡魔が襲ってくる。編集仕事は注意力も必要で、この眠さのなかではとても仕事ができず、打ち合わせスペースの椅子を並べたりして寝る。このとき、スマホの目覚ましは10分後にセットすることが多い。
 なぜ10分?
 これは高校時代からの癖である。ひとりの数学の教師がいた。彼は授業中、寝入ってしまう生徒に対し、10分間の睡眠を許してくれた。寝入ってしまうときは注意をせず、しっかりと時間を測っていて、「下川、10分たったぞ」と起こすのである。
「朦朧とした頭で授業を聞いていても頭には入らない。そんなときは5分か10分寝る。するとスキッとして、授業の内容が頭に入る」というのが持論だった。
 たしかに10分寝ると、頭がクリアーになってくる。それが体に刷り込まれてしまった気がする。
 10分寝ると、それから3、4時間は仕事をこなすことができる。
 帰宅し、夕食をとると、再び自分の原稿を書きはじめる。午前中の仕事のつづきが待っている。するとまたしても睡魔が襲ってくるのだ。スマホの目覚ましをセットし、ベッドに体を横にする。時間はやはり10分……。
 パジャマに着替えてベッドに入るのは、2時、3時といった時刻になってしまう。
 1日に3、4回寝る──。これが僕の東京での暮らしである。しっかり眠るのが1回。あとは10分睡眠というわけだ。
 体質や生活スタイルにもよるが、世界には昼寝が織り込まれているエリアがある。スペインのシエスタはよく知られている。イタリアやギリシャ、アルゼンチンにも昼寝の習慣がある。アジアではベトナムと台湾の人々がよく昼寝をする。
 シエスタに代表される昼寝は長い。1時間ぐらいだろうか。僕の場合、午後にこれだけ寝てしまうと、仕事をするのが嫌になってしまう。仕事モードが立ちあがらなくなってしまうのだ。
 吉本新喜劇に、老人役の芸人が、舞台で立ったまま寝てしまうというギャグがあった。いまも演じているのかもしれないが、僕の10分間睡眠はそれに近い気もする。
 僕の睡眠で欠かせないのはスマホである。1日に3、4回はセットするわけだが、目覚ましをセットすると、すぐに寝ることができる。なにもせずに目を閉じると、延々と寝てしまいそうで、逆に眠ることができないのだ。
 いま、スマホにはさまざまな用途をとり込むことができる。クレジットカードや交通系カードを入れている人も多い。連絡先もすべてスマホのなか。メールやネット検索機能をはるかに超えている。「スマホをなくすとなにもできなくなる」人は多い。僕はなんとなく不安で、決済機能はとり込んでいないが、目覚ましはスマホ頼みだ。列車や飛行機のなかで寝るときも、目覚ましをセットする。そうすると眠れるのだ。これもスマホ依存ということなのだろう。

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Posted by 下川裕治 at 13:23│Comments(0)
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