2009年06月23日
ちょっと切ない
僕はこの3ヵ月間で、『イエスマン』という映画を3回観た。『ブライドウォーズ』という映画は2回、『7つの贈り物』も2回観た。観たのは映画館ではない。レンタルビデオでもない。
飛行機の機内だ。
このところ、ユナイテッド航空で東京とバンコクを往復することが多い。理由は簡単。安くて、マイルがしっかり貯まるからだ。
東京とバンコク間を飛ぶユナイテッド航空には、座席の背に組み込まれたシートテレビがついていない。共通のスクリーンに映る映像を観ることになる。もちろん、観なくてもいいのだが、6時間ほどのフライトはやはり長く、つい観てしまう。
『イエスマン』も『ブライドウォーズ』も軽いコメディである。制作者も、これを2回も3回も観る人などいるはずがない、といったつくりである。
ある本にフェリーニの『道』という映画を評した話が載っていた。10代、20代、30代と年齢を経て観るたびに発見があるというのだ。だが『イエスマン』も『ブライドウォーズ』には、そんなものはなにもない。
前者は、なんでもイエスということで人生が変わっていく話。後者は結婚式が重なってしまった親友ふたりの女性のつばぜり合いが話の軸になる。笑いに皮肉や深さもない、人畜無害の作品である。
だいたい、飛行機のなかで上映される映画は子供も観ることを想定しているから、暴力シーンやセックスシーンは登場しない。問題作といったものも排除される。それはしかたないと思う。
せこいのはユナイテッド航空なのだ。東京ーバンコク間では、2本の映画が上映される。全部観ると、往復で4本の映画を観ることになる。ユナイテッド航空は、毎月、映画を変えているが、それは片道2本のうち1本だけ。つまり1本の映画は2ヵ月上映されるわけだ。つまり月に1回のペースで、東京とバンコクを往復すると、必ず同じ映画を2回観ることになる。
別に映画を観るために飛行機に乗っているわけではない。
先週、日本に帰るときは、2回目の『7つの贈り物』を観て、寝てしまった。なにしろ日本に向かうユナイテッド航空は、朝の6時台の出発なのだ。もう1本の映画は『モール・コップ』。きっと次にタイに向かうときに観ることになる。だが今度ははじめて観る映画だ。楽しみにしている自分自身が、ちょっと切ない。
飛行機の機内だ。
このところ、ユナイテッド航空で東京とバンコクを往復することが多い。理由は簡単。安くて、マイルがしっかり貯まるからだ。
東京とバンコク間を飛ぶユナイテッド航空には、座席の背に組み込まれたシートテレビがついていない。共通のスクリーンに映る映像を観ることになる。もちろん、観なくてもいいのだが、6時間ほどのフライトはやはり長く、つい観てしまう。
『イエスマン』も『ブライドウォーズ』も軽いコメディである。制作者も、これを2回も3回も観る人などいるはずがない、といったつくりである。
ある本にフェリーニの『道』という映画を評した話が載っていた。10代、20代、30代と年齢を経て観るたびに発見があるというのだ。だが『イエスマン』も『ブライドウォーズ』には、そんなものはなにもない。
前者は、なんでもイエスということで人生が変わっていく話。後者は結婚式が重なってしまった親友ふたりの女性のつばぜり合いが話の軸になる。笑いに皮肉や深さもない、人畜無害の作品である。
だいたい、飛行機のなかで上映される映画は子供も観ることを想定しているから、暴力シーンやセックスシーンは登場しない。問題作といったものも排除される。それはしかたないと思う。
せこいのはユナイテッド航空なのだ。東京ーバンコク間では、2本の映画が上映される。全部観ると、往復で4本の映画を観ることになる。ユナイテッド航空は、毎月、映画を変えているが、それは片道2本のうち1本だけ。つまり1本の映画は2ヵ月上映されるわけだ。つまり月に1回のペースで、東京とバンコクを往復すると、必ず同じ映画を2回観ることになる。
別に映画を観るために飛行機に乗っているわけではない。
先週、日本に帰るときは、2回目の『7つの贈り物』を観て、寝てしまった。なにしろ日本に向かうユナイテッド航空は、朝の6時台の出発なのだ。もう1本の映画は『モール・コップ』。きっと次にタイに向かうときに観ることになる。だが今度ははじめて観る映画だ。楽しみにしている自分自身が、ちょっと切ない。
Posted by 下川裕治 at 18:41│Comments(0)
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