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ナムジャイブログ

2022年01月17日

新宿区社会福祉協議会がみつからない

 来週あたりからnoteで連載をはじめようかと思っている。コロナ禍で旅に出ることができない旅行作家の旅……。
 面白くなるかどうかはわからないが。
 感染拡大で行動が制限されるなか、高尾山にはよく登った。いやこれからも登ることになるかもしれない。しかし日々の生活のなかで、旅心のようなものを満たしているのはバスである。
 都バスによく乗るようになった。
 新型コロナウイルスの感染がはじまる少し前、事務所の引っ越しがあった。入居していたビルの建て替えが決まり、600メートルほど移動した。しかし東京ではこれだけ移動しただけで最寄り駅が変わってしまう。地下鉄の乗り換えが必要になり、バスを考えた。
 都バスはほとんどの路線で210円の均一運賃である。と、ここで旅の虫が頭をもたげてきてしまう。同じ運賃を払うなら、できるだけ長く乗っていたい……。通勤と考えれば、早く着こうとするのが筋なのだが、バスの車窓を眺めていると、そういう乗車目的が霧散していってしまう。こういう人間だから、旅を続けられるのかもしれないが。
 都バスの路線図や時刻表を眺めながら、事務所のそばのバス停に停まるバスを探していく。そこで3本のバス路線に絞られてきた。バスに乗るのは、新宿西口、小滝橋車庫、練馬車庫前のどれか……。どこも始発バス停である。
 毎日のようにバスに乗っていると、バス停を覚えてしまう。そしていま、都バスの車内での広告アナウンスに悩みはじめている。バスに乗っていると、バス停案内が流れ、それに続いて広告アナウンスが聞こえてくる。短い広告放送があり、その先に場所の説明が続く。
「○○へはこちらが便利です」
「○○前でございます」
「○○入口はこちらです」
そのとき、つい車窓に○○を探してしまうのだが、これがなかなかみつからない。○○前といっても、反対車線の可能性もあるから、そう簡単ではないのだ。クリニックの広告が多く、医院によっては表示が地味なところもある。
 きっかけは小滝橋車庫から発車する路線だった。高田馬場駅の次のバス停が、「新宿区社会福祉協議会前」なのだが、いくら目を凝らしても、「新宿区社会福祉協議会」みつからないのだ。なんだか気もちが悪い。すっきりしない。「○○はこちらが便利です」ではなく、「○○前」といっている以上、バス停の前のはず。しかし何回、車内から眺めてもみつからない。
 ネットで調べれば場所がわかると思うが、なんの用事もない場所だから、わざわざそこまで……という思いがある。しかしバスに乗ると気になる。
「ここで降りて、新宿区社会福祉協議会を探すというのも……」
 バスの旅はなかなか大変なのだ。

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Posted by 下川裕治 at 13:00│Comments(0)
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