2009年06月09日
斜めに歩く人々
道をまっすぐ歩くことができない人が意外に多い。昨年の秋頃から、自転車でオフィスに通うようになって実感している。
歩道と車道を半々ぐらいの割合で走る。歩道は人も歩いている。向こうから歩いてくる人とは、互いに目が合うから問題はない。気を遣うのは、背後から追い越すときだ。ベルを鳴らすのも気が引けるから、歩いている人の脇を抜けようとする。
まっすぐ歩いてくれれば、簡単に追い越すことができる。しかし斜めに歩く人がいるのだ。杖が頼りの老人ではない。すぐ歩く向きが変えようとする幼児ではない。普通の大人なのだが、歩道を斜めに歩くのだ。
これには困る。つい、ブレーキをかけ、自転車から降りてしまう。
その話を家で話した。妻がこともなげにこういった。
「皆、そうじゃない? うちの娘も斜めに歩いているもの」
娘は大学生と高校生である。ひょっとしたら、妻も斜めに歩いているのかもしれない。
沖縄の那覇に住む知人も自転車に乗っている。彼がこんな話をした。
「歩道を走っていて、前にオバアが歩いているとするでしょ。オバアは自転車の音に気づいて足を停め、後を振り返る。脇に寄ってくれると思うじゃない。で、ペダルを踏もうとする。でも、慌ててブレーキですよ。前を向いたオバアは、それまでと同じ歩調で、歩道の真んなかを歩いていくわけ。なにも起きないんだよ」
バンコクでもときどき自転車を見かける。しかしその多くが、車道を走っている。歩道を歩くタイ人は斜めに歩くのか。あるいは沖縄のオバア歩きか。
だからだろうか。スクムウィット通りのBTSプラカノン駅そばの歩道には、自転車専用路がつくられている。そうペンキで書いてある。だが、そこを走る自転車は、一度も見たことがない。
歩道と車道を半々ぐらいの割合で走る。歩道は人も歩いている。向こうから歩いてくる人とは、互いに目が合うから問題はない。気を遣うのは、背後から追い越すときだ。ベルを鳴らすのも気が引けるから、歩いている人の脇を抜けようとする。
まっすぐ歩いてくれれば、簡単に追い越すことができる。しかし斜めに歩く人がいるのだ。杖が頼りの老人ではない。すぐ歩く向きが変えようとする幼児ではない。普通の大人なのだが、歩道を斜めに歩くのだ。
これには困る。つい、ブレーキをかけ、自転車から降りてしまう。
その話を家で話した。妻がこともなげにこういった。
「皆、そうじゃない? うちの娘も斜めに歩いているもの」
娘は大学生と高校生である。ひょっとしたら、妻も斜めに歩いているのかもしれない。
沖縄の那覇に住む知人も自転車に乗っている。彼がこんな話をした。
「歩道を走っていて、前にオバアが歩いているとするでしょ。オバアは自転車の音に気づいて足を停め、後を振り返る。脇に寄ってくれると思うじゃない。で、ペダルを踏もうとする。でも、慌ててブレーキですよ。前を向いたオバアは、それまでと同じ歩調で、歩道の真んなかを歩いていくわけ。なにも起きないんだよ」
バンコクでもときどき自転車を見かける。しかしその多くが、車道を走っている。歩道を歩くタイ人は斜めに歩くのか。あるいは沖縄のオバア歩きか。
だからだろうか。スクムウィット通りのBTSプラカノン駅そばの歩道には、自転車専用路がつくられている。そうペンキで書いてある。だが、そこを走る自転車は、一度も見たことがない。
Posted by 下川裕治 at 19:19│Comments(1)
この記事へのコメント
下川さんのおっしゃるとおり、東京人はまっすぐ歩きません。ジグザグに歩くのです。
私は関西育ちだったので東京に来てこの歩き方にびっくりしました。左右に振れながら歩くので自転車で追い抜くとき気を遣います。
関西人はまっすぐ歩きます。車もそれをわかっていて横すれすれに追い抜いていきます。
東国と西国はいろいろちがうなとつくづく思います。
私は関西育ちだったので東京に来てこの歩き方にびっくりしました。左右に振れながら歩くので自転車で追い抜くとき気を遣います。
関西人はまっすぐ歩きます。車もそれをわかっていて横すれすれに追い抜いていきます。
東国と西国はいろいろちがうなとつくづく思います。
Posted by 下川さんの二年後輩(文学部ですが)のアジア浪人 at 2011年02月10日 12:39
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