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ナムジャイブログ

2025年05月19日

2週間後にはまた夜行便

 最近、飛行機の夜行便に乗ることが多い。先週、バンコクから帰国したが、午前1時半にバンコクを発ち、北京経由で東京に午後の2時頃に着く便だった。
 次回はソウル経由でバンコク、そしてバングラデシュというルートだが、東京を発つのがやはり午前1時半である。
 機内ではそう眠ることができないから、寝不足の判断力のない頭で現地に着く。そのときの思考回路をどう表現したらいいのだろうか。ひとつのことにこだわると、それがなかなか頭から抜けず、いつまでも同じところをぐるぐるまわっているような感じになる。判断力が薄れ、先に進まないのだ。
 それを救ってくれるのが仮眠である。現地の電車のなかや宿で少し寝る。すると頭のなかが若干整理されてくる。こうして夜行明けの1日が終わっていく。夜になると、波のように襲ってくる疲れのなかで目を閉じる。俗にいう爆睡のモードに堕ちていく。
 無理をしていると自分でも思う。しかしそんなフライトが最近増えてきているようにも思うのだ。
 夜行をよく使うようになったのは、ソウル経由でバンコクに向かうことが多くなってきてからだ。午前1時半に羽田空港を発つ飛行機に乗ると、午前4時頃、ソウルの仁川国際空港の到着階に出る。いつもの仮眠スペースでしばらく寝る。午前中から午後にかけてソウル市内で用事をすませ、夕方には仁川国際空港に戻る。バンコクに向かう夕方便が待っている。
 飛行機のチケットでいうと、トランジット扱いである。トランジットというのは、飛行機の乗り継ぎのことだ。通常は空港内で次の便を待つのだが、その時間を使って市内まで向かう。ソウルを訪ねたような気分のなかで用事をすませる。運賃的にも東京ーソウル、ソウルーバンコクというふたつのフライとを買うより安くなる。
 トランジット時間は、その国や空港によって決められている。だいたいが24時間。日をまたぐとトランジットにならないという国や空港もある。うまく使えば、ひとつのフライトで2ヵ国を訪ねる感覚になる。お得感がある。そこにはまっていくと、夜行便に辿りついてしまうのだ。
 夜行便を乗りこなしていくコツは、いかにあの狭い機内で寝るかという一点に収れんしてくる。コロナ禍のときは飛行機もすいていて、何席も使って腰をのばして眠ることができたが、最近はそうもいかない。僕はリクライニングを倒すと、どうも腰に負担がかかってしまう。背もたれは倒さず、できるだけ足を前にのばす。前の席の下に足を滑り込ませるような態勢がよく眠れる。それとフードが深いジャンパー。フードをすっぽり被ると、暗くなる。アイマスクと違い、目に圧力がかからない。これはインドの夜行バスで身に着けた。飛行機に乗り込むと、気分は睡眠モードに入っていくから、フードをすっぽり被って目を閉じる。だから機内に流れる安全のためのビデオはほとんど観たことはない。離陸の瞬間も記憶が薄い。
 夜行便は離陸しても普通は食事は出ない。飛行機が到着する2時間前ぐらいには起こされて朝食……というパターンだ。僕はスターアライアンスのマイルを貯めているので、食事が出る飛行機に乗ることが多い。
 空腹でもないが、オムレツなどの朝食を胃に押し込むように食べ、またフードを被って寝る。
 しかしその睡眠は浅く、時間も短い。それがわかっているから、出発前に早めに搭乗口に向かう。隅の椅子で横になる。ときどき熟睡してしまうことがある。航空会社のスタッフに起こされ、周囲を見ると誰もいないことも多い。皆、搭乗してしまっているのだ。申し訳ないと思いながら飛行機に乗り込む。
 こんなことを毎回、繰り返している。2週間後にはまた夜行便である。


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Posted by 下川裕治 at 17:42│Comments(0)
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