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ナムジャイブログ

2009年10月05日

ゲイの老後

 秋晴れのソウルにいる。大陸からの高気圧に覆われているらしい。チュソクと呼ばれる旧盆にあたっている。
 ソウル市内のチョンノにあるゲイバーに連れていってもらった。
 ゲイバーといっても派手さはなにもない。カウンターだけの店。なかには初老の男性がふたりいるだけだった。
 どう見ても普通のバーなのだが、このふたりは、長く新宿の二丁目のゲイバーで働いていたのだという。日本人と同じような日本語を操る。
 新宿二丁目のゲイバーの客は、日本人だから、それは当然ということかもしれない。
 しかし歳をとり、外国でのゲイ暮らしは辛くなってきたのだろうか。やはり生まれ育った韓国のほうが生きやすいということなのだろうか。
 ゲイには子供がいない。自分の遺伝子を残すことができない人々である。そんな人たちは、歳をとったら子供に面倒を看てもらうこともできないのだ。
 かつては新宿二丁目で、きらきらと輝くゲイ暮らしをしていたのかもしれないが、やはり歳なのだ。
 ひっそりとソウルの飲み屋街に店をもったということなのだろうか。
 外に出ると、秋風が冷たかった。旧盆をすぎ、ソウルはまっしぐらに寒い冬に向かっていく。連れから向かいの屋台に誘われる。ソウルの夜は、ちょっと寒くて、ちょっと寂しかった。


Posted by 下川裕治 at 17:29│Comments(1)
この記事へのコメント
ジーンときました。
原稿、そろそろまとめの時期では?
篠原さんをせかしてる最中です。
Posted by tani at 2009年10月06日 00:43
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