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ナムジャイブログ

2009年10月14日

沖縄の心は「サン」が伝える?

 沖縄に「サン」と呼ばれる魔除けがある。糸などで輪をつくり、それを持ち帰る食べ物にくくりつける。おいしいものには、邪気がつくので、それを追い払うというわけだ。
 スーパーの食品売り場にも、そっと置かれていることがある。
 沖縄の魔除けは石敢當が有名だが、「サン」も引き継がれている。
 那覇にいる。
 昨夜、飲み会があり、残った料理を持ち帰ることになった。店で出された料理が食べきれないとき、折に入れてもらい、持ち帰ることは沖縄では一般的なのだ。
 そのとき、従業員が、サランラップで「サン」をつくってくれた。
 こういう沖縄が好きだった。
 最近の沖縄にはいいことがない。リーマンショック以降、観光客が急激に減った。移住者を当て込んだマンションやアパート建設が続いたが、完成しても入居者がいない。沖縄流バブルは崩壊した。
 政権が代わり、沖縄に湯水のように注がれた助成金の先行きにも黄色信号が点灯している。沖縄のサトウキビ収入の8割は助成金だという。アメリカ軍基地の移転先である辺野古の人たちは、保証金として1億5000万円と年200万円を要求しているという。
 援助や助成金に頼る体質が、沖縄に染みついてしまった。その構造をつくったのは軍用地の地代と沖縄特例である。
 昨夜の飲み会は、そんな話題になってしまった。助成金は沖縄の心を蝕んでしまったのか。結ばれた「サン」は、それをしっかりと否定しているように思えるのだが。


Posted by 下川裕治 at 13:20│Comments(0)
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