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ナムジャイブログ

2010年04月19日

結局は金の話なのか

 僕の周り……といっても、皆、この種の問題の専門家というわけではない。ただ、最近になってアメリカ軍の普天間基地移設の話が、よく話題になる。『沖縄海兵隊グアム移転に関する環境影響評価の報告書草案』という文書である。この草案は膨大なものらしいのだが、そのなかに、沖縄海兵隊をグアムに移転させる内容がはっきりと書かれているのだ。
 もしその通りなら、沖縄のアメリカ軍基地は放っておいてもなくなることになる。移転先として名前が出ている辺野古や徳之島の話は無意味になる。
「民主党や政府は、海兵隊のグアム移転はないと読んでいるわけ?」
「さあね。つまりは思いやり予算じゃない。アメリカにしたら、沖縄や日本に基地がないと思いやり予算がもらえない。だって年間2000億円ぐらい払ってるんでしょ。この予算を手放したくないんじゃない?」
「つまりは金の問題か」
「でも思いやり予算を決めたときとは経済環境が違うでしょ。日本はデフレスパイラルですよ。経済的にも苦しい。もう思いやり予算は払えませんっていったら、アメリカ軍は日本から出て行くっていう論理?」
「そこを突き詰めていくと、結局、安保問題に辿り着いちゃう?」
「でも、極東の軍事バランスは、グアムを拠点にしても保てるとアメリカは考えているわけでしょ。もう、沖縄の基地はいらないんですよ」
「残るのは安保問題の大義名分ってこと?」
「でもね、沖縄も普天間基地が返還されたら大変らしい。あれだけの土地は、沖縄経済にとって、かなりの負担らしいんだ」
「そこまで読んで、いまのアメリカとの交渉があるんだろうか。とてもそこまで考えているとは思えないけどね」
「でもね、グアム移転を軸に考えたほうが未来がある。安保や基地問題の袋小路からようやく抜け出るような……ね」
 民主党が口にする基地移転の決着は5月末である。沖縄好きのジャーナリストやもの書きたちの話は、泡盛の周り駆けめぐっている。
(2010/4/19)


Posted by 下川裕治 at 15:19│Comments(0)
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