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ナムジャイブログ

2009年08月03日

煙草文化の意地?

 日本では煙草を買わない。高いからだ。買う場所は、もっぱら空港の免税店である。最低でも月に1回は海外に出るような暮らしだから、帰国時に買って帰る1カートンの煙草を日本で喫っている。
 知人の女性は、いつも2、3カートンの煙草を鞄に入れて海外から帰国するという。
「鞄なんか開けられないわよ」
 僕にはそんな勇気はない。それに僕はときどき、日本の空港で鞄を開けられる。風体の違いだろうか。
 タイの免税店で煙草は買わない。あのパッケージのせいだ。僕の記憶では、禁煙を促す写真を印刷したパッケージの走りはカナダだった。その後、少しずつ世界に広まってきている。タイに次いで台湾も気持ちの悪い写真が煙草のパッケージに躍るようになった。
 写真はなくても、警告文をパッケージに印刷する国は多い。しかしときどき訪ねるバングラデシュの免税店に置かれている煙草のその文字は、実に控えめである。煙草を喫う人間は、途上国に辿り着くということか。
 バングラデシュの免税店では、いつもロスマンズを買う。ロンドンの古いパブのような匂いがする煙草だ。ロスマンズは、かつて日本でも売られていた。タイの免税店でも売られていたが、あの写真を印刷するようになってから姿を消した。内実は知らないが、どこかそこには、煙草というものへの意地も感じとれるのだ。
 喫煙は、やがて消えていく人類の習慣のような気がする。しかしコロンブスがアメリカから持ち帰った煙草は、一時期、地球を席巻した。その文化の意地にも映るのだ。


Posted by 下川裕治 at 14:03│Comments(0)
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