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ナムジャイブログ

2015年12月21日

物価が堪える中国の旅

 中国の赤壁にいる。三国志で有名な街である。もっとも、この街にやってきた目的は、中国の紅茶なのだが……。
 その話は追って、このブログで伝えることになるかもしれない。今回は中国の物価である。いま、1中国元は19円から20円といったところである。わかりやすくするため、1中国元は20円とする。円安と中国元高が重なった結果である。
 この赤壁へは列車でやってきた。雲南省の大理から列車に乗り、長沙に寄ってやってきた。硬臥という2等寝台。車中泊が2日の旅だった。
 途中、車内販売の弁当を買った。30元。日本円に換算すると600円である。かつては列車の弁当は10元。中国元も安かったから、120円前後だった。1中国元が約12円という時代が長かった。それがもう、弁当ひとつ600円の中国なのである。
 昼、大衆食堂に入る。メニューに書かれた値段を見て溜息をつく。1品20元から40元もする。ここは湖南料理が有名だが、鶏肉に唐辛子を加えた料理が800円。日本より高いのではないかと思う。
 かつて中国は台湾よりは確実に安い国だった。いま、台湾の列車に乗り、駅弁を買うと1個100台湾元前後だ。日本円にすると約400円前後である。既に台湾より、中国のほうが確実に高くなってしまっている。
 日本から旅行者は、いま、台湾に向かう人が多い。政治的な問題があるかと思っていたが、台湾人気の一因はその物価でもあるような気がする。
 1億円を超えるマンションは、北京や上海では珍しくもない。九州の博多にあるマンションを買った中国人がこんなことをいっていたという。
「博多のマンション安いですよ。新築で5000万円ほど。北京のマンションを売って、2軒買いました」
 日本人は爆買いという。それは中国の富裕層の話だと思っているかもしれない。しかし中国の物価感覚からすると、富裕層ではなくても、日本での買い物は、それほど負担ではないのだ。日本に行った中国人旅行者は、その安さに、つい、大量に買ってしまうのかもしれない。
 かつて、中国の旅はかなり、安くあがった。そばは、50円前後で食べることができた。しかしいまは200円なのだ。列車代や雑貨類はまだまだ安いが、食べ物はいつの間にか、台湾より高くなり、日本に迫ろうとしている。かつては使い手のあった100元札が、どんどん消えていってしまう。
 中国の旅は物価高が堪える。




Posted by 下川裕治 at 14:14│Comments(4)
この記事へのコメント
大衆食堂で1品20元から40元・・・
ショックです。まだ中国には行っていなかったので・・・
安いうちに行っておくべきでした。
てっきり物価の安い国だと思っていました。
富裕層が増えただけで庶民は安いものを食べているに違いないとばかり思っていました。
中間層もずいぶん増えたのでしょうね。
Posted by たぬきまるだいすけ at 2015年12月23日 12:42
貨幣価値や為替が変動することはもちろんわかっていますが、それでも昔から中国=安いというイメージがあったので、まさかそこまで…と驚いています。
中国に旅行する機会があっても、お財布の中身ばかり気にすることになってしまいそうですね。
Posted by たぬきまるようこ at 2015年12月23日 12:57
朝日のネット記事を読みました。2015年11月に中国側ルイリーからミャンマー側ムセへ入国しました。逆は不可能だったのでしょうか?てっきりムセ→ルイリーもできると思っていました。情報がありましたら教えていただけますでしょうか。

下川様の著作を参考に旅行しています。
Posted by とし at 2016年01月13日 20:43
今、初めて仕事で大連にきてますが、そうですね。普段の食費も日本のファーストフードと変わらないので驚いてます。この円相場と物価では、プライベートでは選択肢にならないですね。タイ15年ほど訪れてますがバーツも高いですよね。
Posted by バックバックの渡り鳥 at 2016年01月13日 22:16
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