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ナムジャイブログ

2018年04月11日

配信が遅れた峠越え

 このブログは、基本的に日曜日までには「ナムジャイブログ」に送信している。しかし今回、ネットが繋がらない状況に陥ってしまった。日曜日にいたのは新疆ウイグル自治区のカシュガル。中国はご存知のように、グーグルがブロックされている。ラインも使えず、ユーチューブも観ることができない。しかしヤフーはなんとか繋がったのだが、その日はまったく送信できなかった。
 翌朝はトルガルト峠を越えてキルギスタンに入ることになっていた。標高が3752メートルのこの峠。越える人は少ない。バスも走っていない。
 この旅は、玄奘三蔵のルートを辿っている。玄奘はペダル峠を越えているが、今、そのルートは外国人の通行は許されていない。そこでやや西側のトルガルト峠を越えることにした。
 しかしガイド付きの車をチャーターすることが条件だった。反抗するウイグル人が国外に出ることに神経を尖らせる中国政府は、厳しく国境を管理していた。チェックポイントがいくつもある。
 軍のチェックポイントで、同行するガイドが足止めされてしまった。彼がもつ通行証に難癖をつけてきたのだ。なんとか通してくれたのだが、それが響いて、峠の少し手前にある通関ポイントが昼休みに入る前に通過することができなかった。そこで2時間待つことになった。
 峠は氷点下の吹雪に晒されていた。なぜかゲートが開く時間も遅れ、キルギスタンに入るのが5時間ほど遅れてしまった。
 峠からナルンという街にでた。今後の日程を考えて、少しでも先に進みたかった。
 というのも、カシュガルで4日間も足止めされていた。清明節を理由に、突然、中国は国境を閉めてしまったのだ。
 ナルンからイシククル湖に面したバルイクチまでは行こうと思った。なんとか車と交渉し、やっとバルイクチに着いたのは夜の10時近かった。
 キルギスタンの地方都市。ホテルも多くない。夜になると、タクシーも走っていない。しかたなく、バスターミナル近くのホステルに泊まったのだが、その宿にはWi-Fiがなかった。
 そしていまビシュケク。ようやくネット環境が整ってきた。
 そんなわけで、配信が遅れてしまった。そのいい訳を峠道の厳しさや中国政府に向けてもしかたないのだが……。
 明日、列車でシムケントに向かう。ロシアや中央アジアの鉄道駅には、宿が併設されていることが多い。駅で宿について訊くと、すぐ近くにあるカプセルホテルが、以前の駅なかホテルだと教えてくれた。そこからこの原稿を送る。中央アジアもそんな時代になってきた。

■このブログ以外の連載を紹介します。
○クリックディープ旅=玄奘三蔵が辿ったシルクロードの旅がはじまります。
○どこへと訊かれて=人々が通りすぎる世界の空港や駅物。
○東南アジア全鉄道走破の旅=苦戦を強いられている東南アジア「完乗」の旅。インドネシアの列車旅の連載中。
○タビノート=LCCを軸にした世界の飛行機搭乗記


Posted by 下川裕治 at 11:55│Comments(2)
この記事へのコメント
ブログ更新待ってました。ご無事で何よりです。
その辺にも行ってみたいのですが、気軽に行ける日が来るのでしょうか。
Posted by hailou at 2018年04月11日 12:16
月曜に配信がなかったので、どうされたかなと思っていましたが、ご無事で何よりです。
やっぱり中国は何かと面倒そうですね。
興味をひかれる国でもありますが。
玄奘三蔵のルートを辿る旅の本、楽しみにしております。
もちろん、完乗の旅の方も。
Posted by たぬきまるようこ at 2018年04月12日 17:35
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