2021年10月18日
クリックディープ旅の連載再開
朝日新聞社のサイトで長く続けてきたクリックディープ旅の連載が終わった。9月末が最終の配信だった。
さて、今後どうしようか。
この連載は僕が原稿を書き、阿部稔哉カメラマンと中田浩資カメラマンというふたりのカメラマンの写真で綴ってきた。3人でいろいろ話し合い、noteというサイトで連載を続けることにした。
1回目が10月15日に公開された。
https://note.com/shimokawa_note
書いているのはエチオピアとエジプトへの旅。1回目は日本からエチオピアのアディスアベバまでの飛行機旅が中心になる。ソウルの仁川国際空港を経由するエチオピア航空の旅である。
成田国際空港、仁川国際空港、そしてアディスアベバのボレ国際空港が登場する。この違いは興味深かった。成田と仁川はよく似ていた。新型コロナウイルスへのさまざまな水際対策、そしてその混乱が、空港に残っている。スタッフは防護服姿だ。空港に緊張感が漂っていた。
ところがアディスアベバのボレ空港からはコロナが消えていた。いや、正確にいうと、新型コロナウイルスの感染を防ごうとする緊張が消えていた。僕が目にした空港はあまりに普通だった。
この違いは難だろうか。
興味のある人は写真と、僕の文章を読んでみてほしい。連載は毎週になる。
なぜnoteで? いろいろな人に相談したが、それがこれからの流れのような気がしたからだ。
僕は新聞社や出版社から依頼を受け、原稿を書いて原稿料をもらうという流れのなかで生きてきた。本を書く仕事が多いが、それもこの流れのなかにある。
クリックディープ旅の連載も同様だった。その原稿料を取材費にあて、本にまとめるという構造で進めてきた。
noteで連載をはじめるということは、自分たちで連載をまとめ、そこから原稿料に相当するものを得ていくということになる。そう簡単にはいかないとは思っているが、それが出版界の「いま」という気がしなくもない。やはり不況は根深く、旅に関しては新型コロナウイルスはまったくの逆風である。
しかしその選択のなかに、自由さを発見した。新聞社や出版社で原稿を書くときはさまざまな制約がある。それがときに原稿の面白さの足を引っ張る。新聞社や出版社のサイトは広告を主な収入源にしているため、その制約がいちばん大きいだろうか。
今回、原稿を書きながら、その自由さが心地よかった。新聞社や出版社が入り込んでしまった隘路から抜け出たような気がした。
原稿料という面では苦しい局面が続くだろう。しかしこれまでとは違う自由な筆致を読者は読みとってくれるとしたら、また新しい展開がある気がするのだ。
■YouTube「下川裕治のアジアチャンネル」。
https://www.youtube.com/channel/UCgFhlkMPLhuTJHjpgudQphg?view_as=public
面白そうだったらチャンネル登録を。
■このブログ以外の連載を紹介します。
○クリックディープ旅=10月15日からhttps://note.com/shimokawa_note/で連載がはじまります。
○旅をせんとやうまれけむ=つい立ち止まってしまうアジアのいまを。
○アジアは今日も薄曇り=コロナ禍の海外旅行を連載中。
■ツイッターは@Shimokawa_Yuji
さて、今後どうしようか。
この連載は僕が原稿を書き、阿部稔哉カメラマンと中田浩資カメラマンというふたりのカメラマンの写真で綴ってきた。3人でいろいろ話し合い、noteというサイトで連載を続けることにした。
1回目が10月15日に公開された。
https://note.com/shimokawa_note
書いているのはエチオピアとエジプトへの旅。1回目は日本からエチオピアのアディスアベバまでの飛行機旅が中心になる。ソウルの仁川国際空港を経由するエチオピア航空の旅である。
成田国際空港、仁川国際空港、そしてアディスアベバのボレ国際空港が登場する。この違いは興味深かった。成田と仁川はよく似ていた。新型コロナウイルスへのさまざまな水際対策、そしてその混乱が、空港に残っている。スタッフは防護服姿だ。空港に緊張感が漂っていた。
ところがアディスアベバのボレ空港からはコロナが消えていた。いや、正確にいうと、新型コロナウイルスの感染を防ごうとする緊張が消えていた。僕が目にした空港はあまりに普通だった。
この違いは難だろうか。
興味のある人は写真と、僕の文章を読んでみてほしい。連載は毎週になる。
なぜnoteで? いろいろな人に相談したが、それがこれからの流れのような気がしたからだ。
僕は新聞社や出版社から依頼を受け、原稿を書いて原稿料をもらうという流れのなかで生きてきた。本を書く仕事が多いが、それもこの流れのなかにある。
クリックディープ旅の連載も同様だった。その原稿料を取材費にあて、本にまとめるという構造で進めてきた。
noteで連載をはじめるということは、自分たちで連載をまとめ、そこから原稿料に相当するものを得ていくということになる。そう簡単にはいかないとは思っているが、それが出版界の「いま」という気がしなくもない。やはり不況は根深く、旅に関しては新型コロナウイルスはまったくの逆風である。
しかしその選択のなかに、自由さを発見した。新聞社や出版社で原稿を書くときはさまざまな制約がある。それがときに原稿の面白さの足を引っ張る。新聞社や出版社のサイトは広告を主な収入源にしているため、その制約がいちばん大きいだろうか。
今回、原稿を書きながら、その自由さが心地よかった。新聞社や出版社が入り込んでしまった隘路から抜け出たような気がした。
原稿料という面では苦しい局面が続くだろう。しかしこれまでとは違う自由な筆致を読者は読みとってくれるとしたら、また新しい展開がある気がするのだ。
■YouTube「下川裕治のアジアチャンネル」。
https://www.youtube.com/channel/UCgFhlkMPLhuTJHjpgudQphg?view_as=public
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○クリックディープ旅=10月15日からhttps://note.com/shimokawa_note/で連載がはじまります。
○旅をせんとやうまれけむ=つい立ち止まってしまうアジアのいまを。
○アジアは今日も薄曇り=コロナ禍の海外旅行を連載中。
■ツイッターは@Shimokawa_Yuji
Posted by 下川裕治 at 09:52│Comments(0)
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