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ナムジャイブログ

2009年04月20日

バンコクの膝かっくん

 膝かっくん……。これはバンコクの空港に降り立ったとき、いつもやられる。程度の差こそあれ、必ず。ドーンムアン空港時代もそうだった。スワンナプーム空港に変わっても、この感覚は変わらない。この国は、よほど膝かっくんの国なのだ。
 多いときで月に2回は、日本からバンコクにやってくる。こんな暮らしを10年以上続けていても、必ず、膝かっくんになる。
 4月16日の夕方、バンコクに降り立ったときもそうだった。日本ではタクシン派の行動が、まるで国内騒乱前夜のように伝えられていた。知人からは、「バンコクに行ってないよな」と、まるで安否確認のような電話が入る。その気配に、「明日行くんだけど」とはとてもいえなかった。翌日、いつものように成田空港に向かって飛行機に乗った。安心しているわけではないが、不安もない。30年もこの国にかかわってくれば、そのくらいのことはわかる。
 タイという国は、人と人との憎しみの度合いが少ない国だと思う。民族や宗教の、解決の糸口すらみつからない対立を抱えた国は、深く、暗い憎しみを抱えている。その対立は、ときにとことんまで突き進んでしまう。そんな現場を何回も見てきた。
 しかし、タイにはそれがない。いや、少ないといったほうが正確か。一時的な激昂はあっても、こういう国は、必ず制御装置が働く。その感覚が、なかなか日本には通じない。タイに住む日本人の苛立ちが募っている。


Posted by 下川裕治 at 21:28│Comments(0)
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