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ナムジャイブログ

2014年04月29日

新刊「読むバンコク」発売記念 スライド&トークショー

新刊「読むバンコク」発売記念

◆スライド&トークショー◆

「バンコク街歩きの楽しみ方」

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 新刊『読むバンコク』(メディアポルタ)の発売を記念して、旅行作家の下川裕治さんをお招きして、バンコクの街歩きの楽しみ方についてスライドを眺めながらたっぷりと語っていただきます。

 旅行でバンコクを訪れる日本人観光客は年々増加し、バンコク在住日本人は10万人を超えるともいわれていますが、バンコクは実はアユタヤのレプリカだったとか、イスラム系貴族との権力抗争など、大半の日本人はバンコクという街 の成り立ちをあまり知りません。

 本書は、そんなバンコクのそれぞれの街の由来や、こに息づく空気を、バンコクの達人である下川さんが解き明かし、タイの人々との間にある垣根を取り払い、バンコクをより深く知るための歴史散策読本になっています。

 足かけ2年近く暮らした経験があり、今も頻繁にバンコクを訪れる下川さん独自のバンコクの街の楽しみ方が聞けるはずです。下川ファンの方はもちろん、バンコクが大好きな方や街歩きに興味のある方はぜひご参加ください!

※トーク終了後、ご希望の方には著作へのサインも行います。

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●下川裕治(しもかわゆうじ)

1954年長野県松本市生まれ。旅行作家。『12万円で世界を歩く』でデビュー。以後、主にアジア、沖縄をフィールドにバックパッカースタイルでの旅を書き続けている。著書に、 『鈍行列車のアジア旅』『「生き場」を探す日本人』『世界最悪の鉄道旅行ユーラシア横断2万キロ』『週末アジアでちょっと幸せ』『「行きづらい日本人」を捨てる』 等。


◆下川裕治さんブログ「たそがれ色のオデッセイ」
http://odyssey.namjai.cc/

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【開催日時】  5月29日(木)  
19:30 ~ (開場19:00)  

【参加費】   900円   
※当日、会場入口にてお支払い下さい

【会場】  旅の本屋のまど店内  
 
【申込み方法】 お電話、ファックス、e-mail、または直接ご来店のうえ、お申し込みください。

TEL&FAX:03-5310-2627
 e-mail :info@nomad-books.co.jp
 (お名前、ご連絡先電話番号、参加人数を明記してください)
 
※定員になり次第締め切らせていただきます。

【お問い合わせ先】
 旅の本屋のまど 
 TEL:03-5310-2627 (定休日:水曜日)
 東京都杉並区西荻北3-12-10 司ビル1F
 http://www.nomad-books.co.jp

 主催:旅の本屋のまど 
 協力:メディアポルタ
  

Posted by 下川裕治 at 16:01Comments(0)

2014年04月29日

朝靄のなかから巨大発電所が現れた

【通常のブログはしばらく休載。『裏国境を越えて東南アジア大周遊編』を連載します】
【前号まで】
 裏国境を越えてアジアを大周遊。スタートはバンコク。カンボジア、ベトナムを北上。ディエンビエンフーからラオスに入国し、ルアンパバーン、サラブリを経てホンサー。タイに向かう
     ※       ※
 早朝のホンサー。タイ国境に向かうバンが停まった。運転手は携帯電話で連絡をとりあっている。しだいに朝靄が晴れてきた。そして目の前に屹立する巨大な煙突に、僕は言葉を失っていた。
「発電所……」
 大きかった。外周は200~300メートルはあるだろうか。高さは数十メートルの円柱だった。上に向かうにつれ、少し円周は小さくなっている。
 これまでもこの種の巨大煙突を何回もみてきた。中国の上海近郊、アメリカの東海岸、ロシア……。それはどこも、海岸に近い工業地帯だった。それならわかる。しかし、ここはラオスだった。
 首都のビエンチャンの近くに、こんな発電所ができると聞いたら、「もう、そんな時代なんだな」と自分を納得させることはできたかもしれない。しかしホンサーは、海から遠く離れ、メコン川と深い山に囲まれた盆地なのだ。人口も少ないだろう。人々はまだ、川で洗濯をしている世界なのだ。
 そこになぜ、これほど巨大な発電所が建設されているのだろうか。
 つくっているのは中国だった。ホンサーの郊外には、8軒ほどの中国料理店が並んでいた。小屋がけのつくりだが、一軒は100人以上が座ることができる規模である。発電所建設に汗を流す中国人がここで食事をとるのだろう。
 それは怖れを内包した違和感だった。メコン川の支流では、NGOがつくった水車式の発電に、村人が目を輝かせている。そこになぜこれほどの発電所が……。
 この発電所にどうやって燃料を運び込むのだろうか。メコン川にかかった橋の意味を教えられた気がした。
 車は南西に向かって進んだ。いくつかの峠を越え、ムアンガンという小さな町の市場に着いた。そこで少し休み、タイとの国境に向かう。ここからはそう遠くない。
 不安があった。この国境を外国人が通過できる……という確証がなかった。
 事前にラオスに住む日本人の知人に訊いていた。彼はこういった。
「あの国境、外国人も通ることができるんですか?」
 そう聞かれても困るのである。
 もし、通過できなかったら、ルアンパバーンに戻るか、フエサイに向かわなくてはならなくなる。
 前方にラオスの国旗が見えてきた。そこがラオスの出入国管理事務所のようだった。ここで出国スタンプを捺してくれれば、タイに抜けることができる可能性が高かった。もしだめなら、「タイには行けない」と職員がいってくれるはずだった。
 イミグレーションの窓口にそっとパスポートを出してみる。
 職員はぱらぱらとパスポートをめくりはじめた。ラオスの入国スタンプを探しているようだった。(以下次号)

(写真やルートはこちら)
この旅の写真やルート地図は、以下をクリック。
http://www.asahi.com/and_M/clickdeep_list.html
「裏国境を越えて東南アジア大周遊」を。こちらは2週間に1度の更新です。

  

Posted by 下川裕治 at 15:53Comments(0)

2014年04月22日

ラオスの山中に姿を見せる異物

【通常のブログはしばらく休載。『裏国境を越えて東南アジア大周遊編』を連載します】
【前号まで】
 裏国境を越えてアジアを大周遊。スタートはバンコク。カンボジア、ベトナムを北上。ディエンビエンフーから、ラオスのムアンクア。そこから川を下りルアンパバーンへ。そこからサラブリを経てホンサーへ。
     ※       ※
 最近になってメコン川に架かった橋を渡ってサヤブリへ。そこから乗り合いバンに乗り換え、さらに西に進んだ。山は深くなっていく。道は川筋を詰めるように進み、やがて尾根道に入っていく。急な傾斜の道が続いた。くねくねと曲がる九十九折り。体が右に左へと動く。
 隣に座るラオス人の青年がビニール袋に吐きはじめてしまった。反対側に座る青年の顔からも色が消え、やがてビニールを手にうずくまってしまう。
 途上国の道ではよく起きることだった。新しくできた道に、周辺に住む人たちの三半規管がついていかないのだ。
 橋、そしてこの道……。この周辺は一気に変わっていく時期だった。眼下に見える川では、女性たちが洗濯をしている。のびやかなラオスの田舎の風景のなかでは、この道も橋も異物に映る。
 そして翌朝、僕らはとんでもないものを目にしてしまうのだ。
 夕方にホンサーの町に着いた。空が広い町だった。1軒のゲストハウスの前に立ったが返事はなにもない。もう一軒は満室……。そんなはずはなかったが、どうもオーナーが留守のようだった。商売っ気のないラオスの田舎町である。しかたなく、一軒のゲストハウスに向かった。そこには泊まりたくはなかった。看板が中国語だったのだ。
 入口にいたのは中国人の青年だった。英語も通じない。部屋に入ると、その汚さがやはり中国だった。
 夕食を食べていると、中年の中国人がふたり、おかずを買いに来ていた。手にしていたのは中国元だった。
 タイ国境はそう遠くなかった。しかし町の人に訊くと、タイ国境に向かうバスはないという。車をチャーターするしかなかった。
 これがマイナー国境を通過していく旅の辛いところだった。公共の足がなくなってしまうのだ。市場でぼんやりしている男たちに頼み、車をもつ男を呼んでもらった。35万キップを30万キップに値切ったが、約3800円にもなってしまう。しかし、ほかの方法はなかった。翌朝7時の約束をした。
 深い霧がホンサーを包んでいた。
 早朝の町を車は進みはじめた。運転手はさらに客を乗せようとしているのか、町のなかを走りながら、携帯電話でしきりに連絡をとっていた。
 太陽が出、霧が少しずつ切れていく。運転手は道端に車を停め、盛んに連絡をとっていた。
「……?」
 霧のなかから、巨大なコンクリートの塊が姿を見せていた。
「なんですか、これ」
 僕は呆然と立ち尽くしてしまった。(以下次号)

(写真やルートはこちら)
この旅の写真やルート地図は、以下をクリック。
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Posted by 下川裕治 at 16:49Comments(0)

2014年04月14日

ラオス領内のメコン川にはじめての橋

【通常のブログはしばらく休載。『裏国境を越えて東南アジア大周遊編』を連載します】
【前号まで】
 裏国境を越えてアジアを大周遊。スタートはバンコク。カンボジア、ベトナムを北上。ディエンビエンフーから、ラオスのムアンクア。そこから川を下りルアンパバーンへ。そこから西へ向かう
     ※       ※
 ルアンパバーンから、メコン川の西岸のサヤブリに向かった。バスは午前9時に発車した。車内はほぼ満席になったが、欧米人のバックパッカーの姿がなかった。メコン川の東側やルアンパバーンには、あれだけいた欧米人が消えた。
 ガイドブックに載っていないのかもしれないが、これから先がラオスのローカルな世界になっていく。
 バスは南に進んだ。坂道を下っていく。メコン川をどこかで越えなければならない。川に向かって降りていくような感覚の道を2時間ほど走った。
 そこそこの規模の街があった。メコン川にそった街のようだった。
 僕はてっきり、メコン川はフェリーで渡るものだと思っていた。
 メコン川に架かる橋は多くない。ラオスがかかわるエリアでは、首都のビエンチャンとタイのノンカーイの間に架かる友好橋。そしてタイのムクダハーンとラオスのサワナケート間の第2友好橋。これしか知らない。僕が向かうサヤブリはラオスである。メコン川のラオス領内を流れるエリアに、橋が架かったという話は聞いたことがなかった。
 バスは丘を越えた。眼下にメコン川が見えてきた。
「ここを下ってフェリーか……」
 と窓の外を眺めていた。
 ところがバスはそれほど下ることなく、平坦な道を進んで、川の上に出てしまった。
「橋?」
 橋が架かっていたのだ。立派な橋だった。乗客たちも食い入るように川に視線を集めている。後ろに座っていた男性は立ちあがるようにして川面を見ている。
 乗客の顔は、なんだか呆けていた。驚きとか、感嘆といった表情ではない。どう対応したらいいのか……考えあぐねている。そんな感じだった。
 橋ができて間がたっていないようだった。乗客のなかには、はじめて橋を渡る人も多いのかもしれない。
 僕も戸惑っていた。タイとの間なら、物資の輸送のための橋をつくる理由はわかる。しかしここはラオス領内なのだ。
「ついにできてしまったか……」
 メコン川西岸は、不便なエリアだった。ビエンチャンやルアンパバーンから行くことは大変だった。メコン川を越えなくてはいけなかったのだ。西側はタイ国境の深い山が続いている。ラオスのなかでも遅れた一帯だったのだ。
 そこをつなぐ橋が架かってしまった。
 サヤブリの小さなバスターミナルには12時に着いた。橋ができたことで、所要時間はずいぶん短縮されたのだろう。なんだかあっという間なのである。
 バスターミナルにはホンサー行きのバンが待っていた。1時に出発するという。ちゃんと接続しているのだろうか。
 ラオスとは思えないことだった。(以下次号)

(写真やルートはこちら)
この旅の写真やルート地図は、以下をクリック。
http://www.asahi.com/and_M/clickdeep_list.html
「裏国境を越えて東南アジア大周遊」を。こちらは2週間に1度の更新です。
  

Posted by 下川裕治 at 12:00Comments(0)

2014年04月07日

【イベント告知】◆下川裕治 スライド&トークショー◆

新刊「週末ベトナムでちょっと一服」
発売記念

◆下川裕治 スライド&トークショー◆

「週末ベトナムの旅の楽しみ方」

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「旅の本屋のまど」さんからの告知
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 新刊『週末ベトナムでちょっと一服』(朝日文庫)の発売を記念して、旅行作家の下川裕治さんをお招きして、ふらっと行く週末ベトナムの旅の魅力についてスライドを眺めながらたっぷりと語っていただきます。
 前作『週末台湾でちょっと一息』では、夜市のライスカレー、サイクリング、カジュマル、哀愁の北回帰線駅、自分で取り出すビールなど、ゆるくて深い週末の台湾旅行の楽しみ方を紹介していた下川さん。本作ではバイクの波を眺めながらの路上の屋台コーヒー、バゲットやムール貝、ビーフシチューから漂うフランスの香りといったおいしいベトナムをはじめ、ホーチミンとハノイという南北の微妙な関係や都市と地方の格差など、深くてゆるい週末のベトナム旅行の楽しみ方をオススメしています。ベトナム戦争の面影を追いかけながら経済発展するベトナムの今を描いた、下川さん独自のベトナムの旅の味わい方が聞けるはずです。

 下川ファンの方はもちろん、ベトナムやホーチミン、ハノイが大好きな方や週末海外旅行に興味のある方はぜひご参加ください!

※トーク終了後、ご希望の方には著作へのサインも行います。

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【開催日時】 
4月24日(木)  
19:30~ (開場19:00)  

【参加費】   
900円   
※当日、会場入口にてお支払い下さい

【会場】  
旅の本屋のまど店内  
 
【申込み方法】 
お電話、ファックス、e-mail、または直接ご来店のうえ、お申し込みください。
TEL&FAX:03-5310-2627
e-mail :info@nomad-books.co.jp
(お名前、ご連絡先電話番号、参加人数を明記してください)
 
※定員になり次第締め切らせて頂きます。

【お問い合わせ先】
 旅の本屋のまど TEL:03-5310-2627 (定休日:水曜日)
 東京都杉並区西荻北3-12-10 司ビル1F
 http://www.nomad-books.co.jp

 主催:旅の本屋のまど 
 協力:朝日新聞出版

  

Posted by 下川裕治 at 13:00Comments(0)